upppiは縦読みコミック(タテコミ)・イラスト・小説が無料で楽しめるサービスです!

ようこそ!ゲストさん
ガールズラブ小説コンテスト
画像
画像

2015年7月より開催いたしました ガールズラブ小説コンテスト は、短い募集期間ながら30を超える作品のご応募を頂きました。作品応募頂きました方々及びコメントや評価を頂いた読者の方々、本当にありがとうございました。

以下、『大賞』『佳作』各作品及び選評・賞金を発表させて頂きます。また最終選考に残った作品についても短評を掲載させていただきましたので、ぜひご覧頂ければ幸いです。

⇒ ガールズラブ小説コンテスト概要はこちらをご覧ください
メダル
大賞
画像
 浮世離れした人、というのに初めて会った。
 これまで私の回りにはよくも悪くも普通の人しかいなかったから、その人はスポットライトでも当たっているかのようによく目立った。
 容姿はきれいな方だと思う…”  
審査員選評
 名は体を表すとはよく言ったもので、作品におけるタイトルは非常にその作品を象徴し、決定づけるものになります。
 読後に改めてこのタイトルを読んだとき、そういうことかと心地よい暖かさと納得感を得られました。
 やんごとなき家の出のお嬢さん、香月眞紀子との物語はあくまで現実のラインを大幅に超えないで書かれています。だからこそ、このお話の持ち味であるせつない美しさが生きているのでしょう。もしかしたらと思える中の大人の女性同士のほんのりとしたやりとり。読んでいて心がきゅんとするというのはこのことではないでしょうか。
 また、お話を支えるその文章力と構成力も勿論ですがすばらしかったです。特に構成力については、香月眞紀子という存在を小出しにしつつ印象付けていく流れなどは非常に上手だと思います。
 ガールズラブコンテストの大賞に恥じない渾身の作だと思います。
upppi公式アドバイザー弓島
メダル
佳作(2作品)
画像
 ……どうにかこなせた。会場のファン千五百名が一つになって、盛り上がってくれた。
 舞台袖に引っ込むと同時に、足がもつれる。
 貧血を起こしたときのように目の前が暗くなった。もうがんばれない。立っていられない…”  
選評
 総勢13名という登場人物を自然な形で物語に溶け込ませると同時に、その多くの仲間の一員でしかなかった倉知が、奈々にとって特別な存在になっていく過程が丁寧に描かれています。また、本筋とは関係のない設定説明が多いものの、読み手に「説明過多」な印象を抱かせずに「深みのある物語」と感じさせてしまう著者様の技量には感服いたしました。しかしながらガールズラブ作品として見た場合、恋愛要素は応募作品の中でもかなりライトな部類です。彼女たちの息づかいが聞こえそうなほど、人物描写に秀でた作品であるが故に、その点が非常にもったいないと感じました。倉知から奈々への愛情表現を追加するなどして、もう少し恋愛的な要素がプラスされれば、更に良くなると思います。
審査員:狩屋

画像
 ご飯粒が食べたいと思った。
 なにー? ダイエット中? そんなに日頃、おなかすいてるの? だめだよ。ちゃんと食べなきゃ。そんなことを言う人もいるかもしれない…”  
選評
 ストーリー性に薄さを感じるものの、読み進めるに従って溢れ出してくる「相手を好きだという気持ち」「恋する気持ち」の熱量が半端なく、否応無しに惹き込まれてしまう魅力を持っています。些か唐突に語られる「私」のヘッドホンとその理由は、いくつかの伏線を張るなどして唐突さを和らげ、読者にそこへ至るまでを想像させるようにすると作品に深みが増すように思いました。作品全体の軽快なテンポや独特の言い回しは心地良く、作品をより読みやすくしているように感じます。
 それに何より、可愛いじゃないですか。「富岡さん」も。「私」も。いじめっこな富岡さんが。保健室のベッドの上でなすがままにされる「私」が。「私」を好き過ぎる富岡さんと、富岡さんを好き過ぎる「私」が。お互いの声を聴きたがり、お互い無しでは生きていけない二人が、たまらなく可愛いじゃないですか。
審査員:平
画像
画像
※受賞者の皆様へ(賞金授与について)
upppiに登録したメールアドレス宛てに、運営(info@upppi.com)からメールが送られます。
賞金支払その他手続きの為の必要事項が記載されておりますので、必ずご確認ください。
最終選考作品
  • 審査員選評
     愛のために死を選ぶという若干ダークな自己愛をテーマとしているのが今回の投稿作品の中では異色でインパクトがありました。元恋人の自殺という衝撃的な冒頭から「さいごでさいこうのプレゼント」がわかるまでの展開がスリリングで、プレゼントに対して主人公が取った行動までテンポよく描かれていて面白く読めました。登場人物が同性愛を選ぶ葛藤についての描写が少しでもあると、百合小説としての深みが増すと思います。
    審査員:H.H
  • 審査員選評
     鮮やかな色彩を想起させる表現、物語の世界観や設定は秀でたものがあり、キャラクターの心情や行動には読者を引き込むに十分な力を感じました。ただ、それだけにストーリー構成はもっと練りこむ必要があると思われます。冒頭で提示されるには多過ぎる要素、また終盤には突然の急展開があり、どちらも物語が1人で進んでしまっているような印象を与える結果になっています。もっと作りこまれた長編で読みたい!と思わせてくれる一作でした。
    審査員:新堂
総評
 この度ガールズラブコンテストにご応募いただき誠に有難うございます。
 応募数としてはやや小ぶりとなりますが、いずれも個性的で筆力も高い珠玉の作品をご投稿いただけたと思います。

 ガールズラブ、百合というジャンルは需要自体は根源的には大きいものだと思うのですが、それを主題に扱ったコンテストは少ないと感じています。特に漫画ではない小説となるとかなり限られるのではないでしょうか。
 今回応募いただいた作品の中では、ド直球のほんのりとした恋を主題としたものやミステリー、ライトノベル調のものなど様々な方向から「百合」というジャンルにアプローチしていただきました。この点、upppiでの書き手の方々の創意工夫に毎回驚かされる点でした。
 最初の入り口は「百合」とは別の主題に見せつつ、読み進めると確かにこれはその通り「百合」であると膝を打つような作品などは、読んでいる審査員も審査を忘れ楽しんでしまうことも多々ありました。
 ただやはり、得意ジャンルに百合を組み合わせたと思われるのか普段の力を出し切ることができなかったのかな? と思わせられるような惜しい作品もあり、こちらについてはまた別の形で出会っていたら違った評価になっていたかもしれません。
 今回受賞とならなかった方も、これに懲りず今後もupppiにて行われるコンテストに応募頂けますと幸いです。
 ご応募、誠に有難うございました。今後のupppiでの企画にご期待ください。
upppi公式アドバイザー弓島