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シリーズ:人食い鬼とお姫様
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人食い鬼とお姫様

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    第二作品目の投稿です。

    今回は童話系です。
    大人向けの少し仄暗い感じの童話を目指し、書いてみました。

    鬼がかなり不憫です。


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    人食い鬼とお姫様 2945文字

     



    昔あるところにお姫様がいました。
    とても美しい心を持つお姫様でした。


    ある時戦争によってお姫様の国は他の国に滅ぼされてしまいました。
    お姫様の国はとても豊かだったのですがとても弱くもあったのです。

    お姫様は戦争によって愛する父と母を亡くし、敬愛する兄を亡くしてしまいました。


    お姫様は敵国の追ってから逃れるために乳母の家に匿われていました。
    乳母の家にはお姫様と同い年の少女がいました。
    少女とお姫様はお城にいた時から仲良しで、まるで姉妹のように育ちました。
    お姫様は少女の事が大好きであったし、少女も優しいお姫様の事が大好きでした。


    乳母の家での生活はとても平和でした。
    ですが敵国は亡国の唯一の生き残りであるお姫様を殺すために、小さな田舎町にあった乳母の家にまで迫ってきました。


    乳母はお姫様の美しい髪を短く切りローブを被らせました。
    少女がいいます、
    「私はお姫様の事を実の姉のようにお慕いしております。姫様の為この命捧げられるのであればこの命、いくらでも捧げます」

    お姫様が泣き叫ぶなか、お姫様は裏山へと無理矢理置き去りにされてしまいました。


    お姫様は暗い裏山から家の方を見ると紅の炎が家を包んでいます。
    お姫様は少女と乳母の名を叫び、炎に向かって走ります。
    走って走って、お姫様の足はパンパンに膨れあがってしまいました。
    もう炎は見えません。
    暗い暗い森の中お姫様は途方に暮れてしまいました。

    お姫様は長い事其処に座り込んでいました。
    もう空には月が瞬いています。
    降るような星空です。
    お姫様は歩き出しました。
    トボトボトボトボト
    深い深い森の中へとお姫様は独りぼっちで歩き出しました。

    お姫様は歩き続けました。
    気が付けば空は既に白んでいます。
    長い事歩き続けたため疲れ切ってしまっていました。
    お姫様はその場に座り込み、眠り込んでしまいました。


    「・・・・・・さ・・・・・・・・ひ・・・・・さま・・・・・・お姫様・・・・・!」
    お姫様は誰かの声で目覚めました。
    ふと顔を上げると其処には大きな鬼の顔があるではありませんか。
    お姫様は驚いて叫んでしまいましたが、其の後初対面の人にいきなり叫ぶのは失礼だったと反省し鬼に謝罪しました。
    「ごめんなさい、鬼さん。余りにいきなりだったから驚いてしまったの。悪気はなかったのよ」
    鬼は無言で頷きました。
    「所で鬼さん、貴方はこんな山奥で何をしているの?」
    鬼さんは答えます。
    「お腹が空いてお腹が空いて、もう動けないんだよ。小さなお姫様。どうか貴方の事を食べさせてはくれないかい?」
    お姫様は頷きました。
    「ええ、ええ良いわよ。でも一つお願い事を叶えて欲しいの」
    「何でもお言い。小さなお姫様、君を食べさせてくれるなら君の願いを何でも叶えよう」
    「本当?なら一つ私のお願い事を叶えて下さいな。でなければ私は死んでも死にきれず貴方のことを閻魔様に悪い鬼だと訴えてしまいますからね」
    「ああ、ああ、本当だとも。小さなお姫様、君の願いを何でもをいい。君を食べさせてくれるなら君の願いは何でも叶えよう」
    「なら、私の大切な乳母と其の娘さんが私のせいで敵国に捕まってしまったの。だからどうか二人の事を助けてあげて下さいな。もし二人が死んでいるようなら欠片の遺品で彼女たちのお墓を下の村の丘の上にこしらえて欲しいの。ねえ、鬼さんお願い出来るかしら?」
    「勿論だとも、心優しいお姫様。君を食べさせてくれるなら君の願いはきっと叶えよう」
    「本当?約束よ」
    お姫様は鬼に約束を誓わせると、鬼の口の中に真っ逆さまに飛び込みました。

    鬼の喉がゴクンと鳴った後鬼のお腹の中からお姫様の声が聞こえます。
    「鬼さん、鬼さん。きっと約束ですからね。破ったら承知しませんよ」
    鬼さんはお腹の中にいるお姫様に答えます。
    「勿論です、勿論です。心優しいお姫様。貴方が約束を果たして下さったから私も貴方との約束を果たします」


    鬼は敵国へと向かいます。
    向かってくる兵士達はバッサバッサと倒していきました。
    邪魔な家もバッタンバッタンとなぎ倒していきます。
    邪魔な人はドッサドッサと踏みつぶしていきました。子供でも容赦はしません。

    鬼は遂に王宮へと乗り込みました。
    王宮の多くの人を其の鋭い爪で切り裂きました。

    鬼は王様のいるところにまでたどり着きました。
    鬼は王様に問います。
    「ここには心優しいお姫様との約束できた。貴様の滅ぼした国の唯一の生き残りの小さな心優しいお姫様だ。そのお姫様の乳母と娘さんを捕らえたのはお前だな?何処にやった、さぁ言え!」
    王様は人食い鬼の剣幕に震え上がってしまいました。
    「あ、あれは・・・・・仕方がなかった事なんじゃ!彼処の土地は豊かじゃ。この土地は貧しい。彼処の土地を手に入れねば、我が国民が飢えて死んでしまう」
    「そんな事はどうでもいい。私は私のお腹のため犠牲になって下さったお姫様との約束できた。乳母と娘さんを何処にやった」
    王様の顔面は蒼白です。王様の隣ではお妃様が鬼の爪によって無残にも引き裂かれていました。
    王様震えながら答えました。
    「ち・・・・・地下牢、におる」
    鬼は無言で頷き、其の爪で王様を引き裂きました。


    鬼は無人となった王宮を歩きます。
    少し迷いましたが、直ぐに地下牢に着くことが出来ました。
    鬼はヒタヒタと冷たい地下牢へと降りていきます。

    地下牢の最下層には確かに乳母と娘がいました。
    娘は鬼を見て叫びます。
    乳母は言葉なく気絶してしまいました。

    鬼は地下牢の鍵を開け気絶している乳母と警戒している娘を地下牢から出しました。
    娘は鬼に問います。
    「何故鬼である貴方が私達親子を助けるのですか?」
    鬼は答えました。
    「心優しいお姫様にお腹を満たして貰った恩があるからだ」
    その言葉で娘は全てを理解しました。


    娘は無言で下で静かに死んでいる兵隊から剣を取り上げました。
    丁度鬼は背を向けています。
    娘は静かに鬼の首に剣をあてがい力任せに斜め下に落としました。
    鬼の身体はドォオンと凄い音を立て、地下牢の廊下に転がりました。
    鬼の首は目を見開き同体が倒れていくのを見つめ続けていましたが、すぐに娘の方をみ、叫びました。

    「人食い鬼ですら恩には報いるというのに、人とはなんと醜き事か!」

    娘はトンと鬼の頭のど真ん中に剣を突き刺しました。
    鬼の首は遂に静かになりました。

    娘はこのお腹の中に大事な姫様がいるのか、せめて遺品だけでも・・・・・と思い鬼の腹を剣で捌いていきますと、その中では未だに生きたままのお姫様が気絶しておりました。
    娘は大変喜び、。自分の母を起こし、お姫様を起こし、全員の無事を喜び合いました


    王様のいなくなった王国は亡国の姫である心優しいお姫様が女王様として治め、幸せに暮らしました。

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