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シリーズ:ライト(三毛猫)2
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ライト(三毛猫)2

作者:風呂助

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    お題:奇妙な朝飯/必須要素:東京湾


    登録ユーザー星:3 だれでも星:0 閲覧数:168

    ライト(三毛猫)2 3343文字

     

     俺の名前は『ライト(三毛猫の♂→超レア)』だ。
    そしてメメ様(人間女性、漫画家)。に飼われ直した。
    「直した」という箇所を強調しておく。

     俺は過去に病理の為に命を失い、三途の川まで、
    行ったのだが、死神の船賃が無くて。(六文)
    閻魔様のはからいで、現世に戻って六文分の
    善行(功徳)を行う事で無条件天国パスGETだぜ。

     つまり6回善行をクリアすれば俺は成仏できる。
    という事で、死に損なって現世に復帰した。
    問題は、行くあても無いのでメメ様の家に戻った。
     今の俺は善行を行う為に便利なのか、死ぬ前と
    大きく違う点を3つ持っていた。

    1:人語&猫語を理解できるし喋れる。
    (この能力は、たまに隣町の白黒猫に利用される。)

    2:二足歩行が可能。無論、四足の方が速く走れる。
    だが前足が、人間の手のように役に立つのが便利。

    3:肉球とツメを生前より器用に使えるので、
    細かい作業ができるようになり、道具や火に恐怖がない。


     まぁ信じられないだろうが、実は俺も信じられない。
    何が信じられないのか?それは以下の2点による。

    A:
    飼い主メメ様は漫画家としてのペンネームであり、
    本名を、新木芽々子(アラキ・メメコ)という。

     生前の俺にとっては神に等しい人物だったが、
    復帰してから、やたらとアシスタントをさせられる。

     消しゴム、トーン、ホワイト、ベタ、編集さんへの
    言い訳の電話番までやらされているし、夜食を作るのも
    朝叩き起こすのも、俺の役割になっている。

     実はSAIもPixiaもPSや、イラレも学んだが、メメ様は
    パソコンを未だに、パコソンだと思ってる。

     従って現在オンラインコミックでのメメ名義作品の
    塗りは、ほぼ俺が担当しているのだが。これも善行だと
    メメ様は言い張るのだが、功徳が上がった様子は
    閻魔様から報告された事がまだない。

    B:
    上記の理由により、飼い猫というより只の同居人という
    扱いになっている節があり、平気で取材と言っては
    インドへいったりエゲレスへいったり、自由である。

     水まわり、火の始末、緊急時の連絡の全てが出来る。
    そう思い込んでいるとしか思えない。

     実は買い物も食料品コーナーに猫は入れないので
    「子供のお使い」を演出したりして、素顔を隠す。
    これが「嘘」にあたるらしく、積み上げた善行は
    いちいちリセットされる。とはいえ俺も食わないと。

     家の家具も、なんでもかんでも人間サイズなので
    やたらと不便なのだ。特にコロコロと呼ばれる
    掃除器具は、便利ではあるのだが生前の因縁から
    大嫌いなので、丁寧にゴミを拾って集める。

     この健気さ!飼い主様への忠誠!
    以上、このレア三毛猫ライト様の自己紹介である。
    じゃあ、本編です。どうぞ。

    **********************

     で、実は今回の本題は極めて短い。
    メメ様がインド取材旅行から戻ってからの事。

    (詳細:http://upppi.com/ug/sc/item/7969/)

     あまり我が主君を悪く言いたくはないが
    メメ様の原稿料は対して高くない。これは編集さん
    それから町内のスーパーでの食品や、ペットショップの
    キャットフードの特売から、割り出した。

     ならばこそ。アシスタントでも飼い猫でもいいから
    俺が頑張ってメメ様の、崇高なる作品を世間に伝えニャ!
    (ちなみに主に、ラブコメかBLが多い。)

     そう思って今宵も原稿の手直しをしていた。
    夜遅くに、メメ様はご帰宅された。一戸建てでも郊外なので
    あまり遅いと、レディであらせられるメメ様に危険が無いか
    心配していた所なので、ホッとした。

     何やら本日は友人と会って来るとの事。
    チャイムが鳴ったので、カギを開けた。

    「遅くなってごめんね〜!これクマール!
    インドで、いっぱい案内してくれたんだよ〜!
    ライちん(最近、こう呼ばれてる。)ご挨拶しなさい!」

     凄い酔っ払ってるのが、一目瞭然である。
    簡単にいうなら泥酔である。酒臭いとかいうレベルではない。

    「は、はぁ。メメ様が大変にお世話になりました。
    心から感謝致します。クマール様。『夜分遅くではありますが!』
    宜しければ、お茶(漬)など一杯いかがでしょうか!」

    『ハックション!ご、ごめねー!メメー!ワタシ
    キャット大好きだけど、アレルギーなのね!』


    《え?!》


     気付いたら俺は庭に放り出されていた。
    夏は過ぎた。夜風が染みる。いや、一寸待て。
    ここはメメ様と、お仕えするライト様(三毛レア)の牙城にて!
     そっと、網戸が開きメメ様の鋭い、ジャガーのような
    眼光が俺を突き刺した。殺気が漂う。

    「善行・功徳。わかってるよね。私のダーリンかもしれないの。
    理解できたのなら、暫くの間は橋の下にでも住んでなさい。」

    !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

     いや、待て、聞き違いという事もあるだろう!
    あのお優しいメメ様が、このような仕打ちをする等、
    絶対にありえないのだ!俺も人間生活に慣れたものだ。

     落ちつけライト。騎士なるものは礼儀を重んじる。
    ヒゲや耳まで、鈍ると恥かしい限りだ。フハハハハハ!

     転生前なら出来ぬ網戸の開け閉めなど、今の俺には
    そのカギの管理を任され、戸締りの主任に抜擢されたほど。

     カラカラカラカラ。GOGO!

     あれ?メメ様が睨んでおられる。後ろでイケメンインド人が
    クシャミをしている。

    「判らないようね。しばらく旅にでも行って
    功徳を積んできなさい!」

     ドドドドドグワワワーンンンンンンンン!

     明らかに、メメ様はハンターの眼である。
    勝ち目はないニャ。ここはメメ様のお言葉に従おう。

     メメ様の弱点。それは男運が物凄くないのだ。

     というわけで、俺は転生してあっというまに
    我が家を失ったのだが。これは修行であって、グス。
    決して、捨てられたわけでもなく、グス。
    三毛猫のオスはレアだから、高く売れるし三味線の皮
    いやいやいやいや。冗談じゃねえ!!

     そんなこんなで、猫なんですがクール宅急便の
    仕分け倉庫の管理アルバイトに受かりました。
    東京湾にある某倉庫です。魚介類が多いのです。

     ここの仕事はなんていうか、一言で申し上げますと
    漫画のトーンや修正作業に比べますと、まぁ一言で。

    『寒い!凍る!死ぬ!一回死んでても、また死ぬ!』

     コタツコタツコタツ。これはHP快復の呪文です。
    この冷凍倉庫で、死ぬかも!休憩時間に走り回って
    体温を急上昇させる。近所の港の猟師さんから魚を貰う。
    アラでもホネでも、奇妙な肉でも何でも食う。

     朝飯さえ食えばパワーは出るのだ!猫は夜行性とか無視!
    獲れたてニャ!すげー美味いニャ!缶詰なんか缶詰なんか。

     でも、帰りたいです。

     主任さんから、よく頑張ってるとお給料をUPして頂きました。
    でも、多分これは生き残る為で、善行でも功徳でも……。

     一ヶ月も過ぎれば、猫でもなかなか逞しく筋肉が。
    いや三毛でよく見えないけど、今後は片手でフライパンくらい。

     今後……。俺はメメ様の元に帰れるのだろうか。

     メメ様。ライトはくじけません!

    「ネコくーん、昼休み終るよー。」

    「あ、ハーイ!すぐ戻りますニャア!」

     ああ、海とは何て壮大なのだろう。
    ここに何万という美味しいアジや秋刀魚がいるのだ。
    海に敬意を。海は美しい。本当に美しいニャ。

    『HAHAHA!海は美しい、潮風の優しさが故郷の
    ガンジスの流れを撫でるような、風のようさ!』

    《まぁ!クマールさんったら、詩人なのね!》

    『HAHAHA!普通の事だよ!でも、普通じゃない
    僕を知ってみる?きっと後悔させたり、ハックション!』

    「……おい。テメエ。メメ様以外の女と何をしてんだ。」

     直後、俺はフライング・キャットドロップで、冷たい海に
    ナンパ野郎を叩き落としていた。

    『NONONO!僕はオヨゲナーイ!』

    「知るか!ボケ!」

     全速力で、メメ様の自宅へ戻った。
    メメ様が、ポツンと座って泣いてた。
    俺は、堂々とUPした給料を誇って言った。

    「いかがですか!メメ様!これぞ功徳への第一歩で!」

     メメ様は俺を抱きしめて泣いた。

    「うーんと。出会いなんていくらでもありますから。
    今日はメメ様の好きな物、作りますよ。」

     どっちが飼い主なのだろう。
    とにかく功徳ポイント0.2貰った。
    少ないっすよ。後4回でやっと1ですか?

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