upppiは縦読みコミック(タテコミ)・イラスト・小説が無料で楽しめるサービスです!

ようこそ!ゲストさん
シリーズ:ライト(三毛猫)1
閲覧数の合計:185

作品を編集する

  • シリーズタイトル・ジャンルの修正
  • この章を改訂する
  • この章を削除する
  • シリーズに作品を追加する
  • 表紙画像の変更

ライト(三毛猫)1

作者:風呂助

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    お題:混沌の海風/必須要素:下駄箱


    登録ユーザー星:3 だれでも星:0 閲覧数:185

    ライト(三毛猫)1 11264文字

     


    「無賃乗車じゃあ!!」

     物凄い数の骸骨、いや死神が川からドバーっと出てきた。

    「なんだとお、不届きな猫だ!」
    「地獄の釜で煮て食おうぞ!」
    「針の山でニクキュウを苛めてやろう!」
    「串刺しだ!」
    「火あぶりだ!」
    「玉ネギ食わせよう!」
    「血の池地獄で溺れさせてくれよう!」

    『あの、ちょっと!待ってください南無三さん!』

    「誰が南無三じゃ!勝手なあだ名をつけるでない!」

    『ば、罰をお決めになるのは、閻魔様ではないのですか?
    っていうか、展開がおかしくないですか?涙系ホロリな。』

    「意味不明な事を申す出ない!ならば逝け、閻魔様の御前へ!」


     ジャジャーン。

    『いや、ジャジャンじゃねえよ。なんなんだ、この弄られっぷりは。』

    「そこもと。静かになおれ。閻魔の前に一切の白黒を申し渡す故、
    覚悟をもって、鎮座せよ。」

     そこにでかい杓文字と帽子を被って赤い顔した、巨大な恐そうな
    人が入ってきた。多分、閻魔さまだろう。これで違うなら
    閻魔さまは、どんだけ恐いというのか。
     どっかり座る。風圧で吹き飛ぶかと思った。迫力でいうなら
    コジラみたいなものだろうか。

    「お主。三毛猫のオスにして齢5つ半。飼い猫ゆえに名前を
    ライトと申す猫に相違ないか。」

    『あ、はい、そうです。多分そうです。』

    「地上では、人間のメス”新木芽々子”に飼われ。
    特に悪事を働くでもなく。善良なる生活だったが
    病に倒れたと記録にあるが相違ないか。」

    『姫様、メイコ様ではないです。メメ様でした。』

    「ふむ。それはその方の勘違いである。お主の飼い主は
    仕事の都合上、ペンネームを使いわけておった。
    故に、仕事相手にはメメと呼ばれていたのだ。」

    『ペンネームってなんですか?』

    「いちいち面倒な猫じゃな。猫がそんな事を知っても
    仕方がないだろう。それよりもだ。キサマ。」

    「何故に裁判の前から罪席に座っておるのか?
    そこへ座るか、天上席へ座るかは私が決めることだ。
    何か始めから申し開きたい罪があるのか?」

    『あ、いえ。死神さん集団が、ここへ座らせて動くなと。』

    「なぜ木っ端役人に過ぎぬ死神が、そのような振る舞いをしたのか?
    皆目判らぬ。お前には心当たりがあるのか?」

    『あの、舟賃を持ってなくて。確か、六文だったかな。』


    「な、な、な、何じゃとおおおおおおお!!!!!!」


    『ひいぃい!ごめんなさい。許してください。悪気なかったです!』

    「悪気も無いくせにただ乗りとは余計に許せぬ!
    キサマ、そもそも六文ぽっちも持たぬとは、どういうことか!」

    『は、はい!閻魔さまの御前ですが、申し上げます……。
    まず、猫はお金を使わないです。転がしたり噛んで遊ぶくらいです。』

    「転がそうが、噛みつこうが、そのまま持ってくればよいのだ!」

    『そんな事いわれても。』

    「なんじゃ!不服があるなら言うがよい!」

    『1文も2文も、6文もどれがどれだか。銀色とか穴があるとかなら。』

    「違う!四角い穴が空いてるのが6つあればよいのだ。」

    『四角い穴?そんなの無いですよ?』

    「そんな馬鹿な事が!……いやしばし待ちおれ。」

     閻魔さまが分厚い書類ファイルを捲っている。背表紙には
    閻魔帳、時代別取り扱いの事。と書かれている。

    「ふむふむ。そうか。いやワシがお役目についてまだ日が浅く
    それまでは冥府の勉学に励んでおったが、この度、晴れて
    念願のこの裁判長の椅子へ座る事になったばかりでな。」

    『はぁ。それはおめでとうございます。』

    「おう、ありがとう。嬉しく思うぞ。じゃがなぁ。」

    「じゃが?」

    『いや、お主が申す通り現代では、俗界において通貨に文銭は
    利用されておらぬと、先代が記録されている。』

    「そうなんですよ。なのにナムサンたら酷いですよ。」

    『ワシですら知らぬこと、奴ら死神のごときには
    千年も百年も同じ故、ゆるしてやってくれ。
    しかしな、現代でも六文銭の代わりが存在するようだ。』

    「そうなんですか?」

    『うむ。紙切れに六文銭の絵を描くのだ。それを布の袋に
    米や塩と一緒にいれて、墓に入れれば死神どもは満足するそうだ。』

    「そんなのなかったですよ?」


    「な、な、な、何じゃとおおおおおおお!!!!!!」


    『ひいぃい!ごめんなさい。許してください。悪気なくてなくて!』

    「やかましい!無いならすぐさま、持ってまいれ!」

    『ど、どうやって。あんまりですよー。』


    「こうやってじゃあああああああ!!!」

     閻魔さまは俺の襟首をつまむと、物凄い力で空へぶん投げた。


     冥界を飛び出して、青空を真っ直ぐ昇って雲を抜けた。
    神様がコタツでミカン食べてる。いいなコタツ。
     今度は一気に急降下していく。雲を抜けて太陽が遠くなる。
    ちょっとまってくれ。このまま地面に激突したら死んじゃう。
     あれ?俺いま生きてるのか?死んでるのか?全部夢か?

     残念無念。夢じゃなかった。俺が落ちたのは懐かしい
    メメ様のお庭に建てられた、愛すべき我が家。
    古ぼけているが、まだ残しておいて下さったのか。
     ただ、この屋根の穴をどうしようか。
    あ、そうだ俺は穴を探しに来たんだ。思い出してきたぞ。

     そこに閻魔さまからの声が聞こえた。

    『ち。なんですか。』

    「なんじゃキサマ、いまの態度は!」

    『あんな力で投げる事ないしょう!月へいくかと思いました!』

    「猫というのは軽いモノでな、手加減できん。」

    『で、米と塩は何となく手に入ります。多分。
    でも六文銭の絵ってどうするんですか?メメ様にお願いしても
    言葉が通じませんし、メメ様も古臭いお金なんか知らないですよ。』

    「なんかこう、キサマ段々態度が悪くなるな。まぁいい。
    お前の尻の下を見よ。茶色い4つ折りの紙切れがあるな?」

    『ああ、この汚くてボロいやつですか?』

     スコーン!

     何か地面から閻魔さまが手に持ってる、杓文字が飛んできたような?
    やたらと痛い。鉄で出来てるのだろうか。

    「いまのは我が手にある戒めの罰である。ありがたく頂戴するのだ。」

    『あれカマボコの板っぱじゃないんですか?』

    「もうよいから、話を進ませなさい。」

    『はいはい。』

    「はい、は一度で充分である。」

    『この古そうな紙は何ですか?』

    「うむ。本日よりお前は一時的にしばらくの間に
    生まれ変わって、心を入れ替えて6度の善行を行う。
    1度目の善行を行った時に、一文に匹敵するものであれば
    自然と紙の上に一文銭の絵が浮かび上がる。」
    『へぇ。不思議なもんなんですね。』

    「6つの絵が浮かんだら、その紙で米と塩を一つまみ
    布の袋へ入れて、お主の墓へ供えるのだ。
    見事にそれが出来たら、お主の裁き免除して
    極楽浄土に無条件で入場を許可しよう。」

    『閻魔さま太っ腹じゃないですか!流石は地獄の裁判長!
    恐い顔してるだけありますね!』

    「褒められている気がせぬが、まぁよい。だがな、それほど
    甘くはないぞ。善行にも様々な徳がある。極楽の為になどと思って
    善行を狙ってはダメだ。それは己の為の善行だ。
     だがそれでは猫のお主には不便も多かろう。そこで善行期間は
    特別サービスをしてやろう。フフフ。自分や誰かに六文の絵を
    描いてもらっても効果は全くないからな。」

    『サービス?』

    「ワシは、蒟蒻が大好きでのう。毎日とはいわんが週一くらいは
    相伴したいものじゃなあ。」

    『何言ってんですか?』

    「閻魔は(浄玻璃の鏡)というあらゆる者の善悪を映す鏡を。
    お主の働きをしっかりくまなく、見張っておるから励むがよい。」


    **********

     どういう展開なんだ。死ぬ為に生き返ってしまった。
    そしてまた死ぬ為に、頑張れという。久々に生き返ったのだし、
    まずはとにかく、メメ様にご挨拶をしなくちゃ。

     ガツン。

     あれ?俺専用の入り口が開かない。もう閉められてしまったのか。
    しかしなんかさっきから歩き難い。ギクシャクする。俺はゾンビか。
    あ、その可能性は充分あるぞ。あの閻魔さまの事だし。
    「いやー、うっかり。」とか普通に言いそうだ。裏庭へ回り込んで
    走りにくいなぁ。とにかくあのガラスで映してみよう。
    どこか怪我をしているかもしれ。

     立ってる。二本足で。右手?前足?に古い紙切れを持って。
    違う、肉球にくっついてる。俺の見た目は昔のままの美しい三毛だ。
    メメ様の買ってくれた、白い首輪も鈴もそのままだ。

    ←前のページ 現在 3/4 ページ 次のページ→

    1ページ目に戻る
    ▤ 目次ページに戻る


    お気に入りリストに追加 この作品を応援する

    応援ボタンを押す事で作品の★が増え、作者に「イイね!」を伝える事ができます。

    コメント

    • おもしろいです!!
      これ漫画とかにしません?見てみたい!
      • 3 fav
      • Re 返信

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • ねこまんまさん>
      漫画化……ねこまんまさんの
      アドバイスがあっても、
      小学生の絵本くらいしか
      描けないです(><)
      仮に……ラフな挿絵なら
      力になってやってもいいぜって
      言ってくれそうな、頼もしい
      敬愛する猫に精通した、
      画家の方を存じています…
      チラチラ(無論、ねこまんま先生を見ています。)
      コメありがとうございます!
      「ライト」シリーズは「オプ」シリーズと、部分的にリンクしていますので、
      もしお時間と興味が頂戴できれば、
      是非ともよろしくおねがい致します!m(_)m
      • 2 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • 漫画・・見て頂いてわかるように私は漫画がへたくそなのです。申し訳ない!!!
      4コマ以外はここで描いたのが初めてという体たらくで・・
      ラフでよければ来年落ち着いた頃にでも・・
      • 3 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • そうだ!プチさんと一緒に描こうかな?
      • 1 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • ありがとうございます!
      もし、そうなったら楽しみです♪
      • 1 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • あ、あと、この作品とは関係なくて申し訳ないんですが、4コマ参加しませんか?
      即興が得意な風呂助さんならと思ってるんですがどうでしょう?
      • 2 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • ねこまんまさん>
      ありがとうございます!
      実は、毎回毎回、参戦したくて
      アレコレ考えるのですが、
      本当に難しくて、改めて修行不足を実感です(TT)
      本当に皆さん、凄いなぁと
      感服です!
      ガクリ>_(:3 」∠)_
      運良くネタが降臨したら、
      是非、参戦させてください!
      • 1 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • そうでしたか、お待ちしてますね!
      • 2 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    • (((( ;゜Д゜)))ガガガ、ガンバリマス!
      • 1 fav

      を押す事で、投稿者に「イイね!」を伝える事ができます。


    作者紹介

    この作者の人気作品

    小説 ライトノベルの人気作品

    続きを見る