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シリーズ:似たような怖い話
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似たような怖い話

作者:古来

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    建物にまつわる二つの怪異を、ひとつにまとめてみました。多少なりとも気配を感じていただければ幸いです。


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    似たような怖い話 4076文字

     

     その時だった。すうっとなにかが、背後から僕と友人の間に入ってきた。
     反射的にちらっと見てしまったが、それは毛におおわれた黒い影のようなものだった。手とも脚ともつかないものが、にょっきりと数本伸びている。
     黙ったまま、できるだけそちらを見ないようにして歩いた。なにも気づいていないふりをした。心臓が早鐘のように打ち、呼吸もままならない。
     友人と車の前に着いて、ようやく僕は息をついた。
     友人が僕のほうを振り向いて口走った。その顔は、夜でもはっきりわかるほどに青ざめていた。
    「いま、誰かもうひとりいたよな」
     そこには僕と彼の二人しかいなかったが、僕はしっかりとうなずいてみせた。
     やべぇと友人が車に乗り込み、僕もそれに続いた。帰る途中でコンビニに寄り塩を二袋買った。
     アパートに着くと、部屋に入る前に互いに塩を振りかけあった。車と車内にも撒いた。ドアの前に盛り塩をし、窓の前にも盛った。塩をティッシュでくるんで身につけた。あのビルの話は一切せず、バカ話をした。途中で、窓を外から叩くような音が二度ほどした。もちろん、不用心に窓を開けたりはしない。友人としりとりをし、タケヤブヤケタ、タウエウタとか、シンブンシ、トマトとか、回文を唱えたりもした。ネットで検索した回文を書き写したりもした。
     夜が明け、カーテン越しに日の光が差し込みだすころになって、ようよう僕と友人は落ち着くことができた。僕と友人は声をかけあった。
     助かったな、と。


     (了)


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    コメント

    • 個人的に、一つ目の話が好きです。ネタバレ防止のために詳しいことは書けませんが、予想を(いい意味で)裏切るオチで不意打ちをくらった感じでした。
      • 1 fav
      • Re 返信

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    • 三塚さん、読んでいただき、また、ご感想どうもありがとうございます。
      ショートショートとは、ちょっと違ったオチをと考えていましたので、不意打ちというお言葉は、嬉しい限りです。
      今後もよろしくお願いいたします。

      • 0 fav

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    作者紹介

    • 古来
    • 作品投稿数:3  累計獲得星数:9
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