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シリーズ:実験はまだ終わらない。
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実験はまだ終わらない。

作者:緑山 咲夜

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    ある大学のラボで日常的にあるお話です。


    登録ユーザー星:1 だれでも星:0 閲覧数:188

    実験はまだ終わらない。 1875文字

     

    これは、ある大学の大学院研究室棟の話です。
    4年生の卒論や大学院生が、各教授の持つ研究室が集まる校舎で
    今も当たり前に出没する霊達の一部の話です。


    息子が通う大学は、敷地内に絶対入ってはいけない場所もある位に
    普通に出る大学です。すっかり感じるようになってしまった息子がその棟で体験したのは大学3年後期のことです。単位のほとんどを取り終わり、大学院に上がることを決めていたので、早くから一番人気の教授の研究室に出入りをしていました。その頃は、あちこちに嫌な気配があることに気づき、「少々、面倒くさい事になりそうだ」と思ったそうです。
    4年になり、正式に入室が認められ、院生になる意思を伝えていた事もあり、4年になると同時に2年がかりの実験を任されたそうです。一つ上の修士課程の先輩と、夜の10時までの日々が続くようになったある日、ドカン!と一発、実験室のドアーを蹴り上げる音に驚いた2人は慌てて、ドアーを開けました。
    薄暗い廊下は、長い廊下の沿って各実験室が並んでいるだけの質素なもので、
    となりのドアーまで軽く10mはあります。
    ドアーの近くにいたので、蹴り上げる音からドアーを開けるまで2秒もかかりません。

    なのに、誰もいないのです。
    しかも夜の10時で、両隣の実験室はすでに全員帰った後だったし、走って逃げるには
    長すぎる廊下なので、隠れる時間も場所もありません。

    その時の息子の感想が。
    「出たか」だったそうです。
    気を取り直して、ドアーを閉めた後に先輩に確認すると、ここの棟の中でも2番目に霊が出る事で有名なフロアだそうです。

    8階まである中で、なんでここともう一つのフロアのみが出るのかは、誰も知らないそうですが頻度を言わなければ、どの階のフロアもそれなりには出るという話でした。
    こんな蹴り上げる位の大きさは、あまり無いが、廊下を走る音や誰もいない部屋からの出入りする音などは、よくある事で誰もそのうち気にしなくなるそうです。

    もっとも、そういうのがダメな人は、夕方になる前に帰る事にしているそうです。

    確かにそれから、ほぼ毎日のように夜に入る頃には、大きく響かない程度でドアーを殴りつける音や、ドアーの開閉音は聞こえていました。
    そんなある日、時間と実験器具を占領するデリケートな実験をする為に
    息子が一人で泊まり込みをした夜の事です。

    届けでは、両隣は無人。
    同室の研究室でも自分一人を確認しての泊まり込みでした。
    デリケートな実験を始めてしばらくした頃、モニター前で計測値を記録しつつ、じっとモニターだけを見つめていた時でした。

    時間は0時を回っていたと記憶していたそうです。
    真後ろの部屋のドアーが、ガチャリと開き、スタスタと誰が入ってきたそうです。
    ちょうど、計測値を書き込んでいたのですぐには振り向かずにいたら、
    背中側にある遠心分離機のスイッチを入れる音と稼働するモーター音が聞こえ始めたそうです。

    誰か、緊急で実験を始めたのか?
    そう思いながら、いつもは足元のコンセントも抜く規則になっている事を思い出し、
    コンセントを抜かずにいた奴がいたのか。誰だよ。だらしないなぁ。
    と、入ってきた奴に確認しようと振り向いたら・・・。


    誰もいません。
    そして、振り向くまで聞こえていたモーター音も今は聞こえず、座ったままでも見えるコンセントの位置に視線を移すと、電源はきちんと抜かれていた状態だったそうです。

    あーーー・・・

    と思った瞬間、右側の視線の外で、カチャカチャとシャーレーや試験管をいじる音が
    聞こえたので、今度はそちらに視線を移してみたけど、やはり誰もいません。


    ・ ・・・そういう事か。

    悪意の無い学生らしい気配に、息子は実験をしにきたのか。と納得して、自分の実験の続きを再開したそうです。
    計測値の記入を再開した息子の背中では、再び遠心分離機の回る音が聞こえ、実験器具のカチャカチャと言う音がずっと聞こえていたそうです。
    そのまま、無視を続けていた夜中2時すぎにモーター音が止まり、器具の音もしなくなり、
    やがてドアーを開けて出て行く足音だけが聞こえたそうです。

    翌日、出てきた先輩に確認した所、卒論時期や実験が押して人の出入りが複数人になる試験期間直前の時期は出ないが、それ以外の空いている時期では数日に1回の割で頻発する出来事だそうです。
    別段、誰も嫌な体験をしないので誰も気にしないそうです。

    なんらかの理由で、実験途中で死んでしまった学生が続きを
    やりたくてやってくるのだろうと息子は、笑っていました。
    永遠に終らない実験を繰り返すその子に少し悲しい思いがしました。












    次は、一番ヤバいフロアのお話をします

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    コメント

    • 息子さん、豪傑ですな。
      すごい大学ですね。何にも見ない私でも感じることができるのでしょうか。
      昔、墓地だったとか、戦場だったとかなんか曰くのある土地なのでしょうか。
      次回も楽しみにしています\(^o^)/ワクワク。
      • 0 fav
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    • 能上成之 さま
      相変わらず、怖くない書き方ですみません(笑) この子は、どんな場面でも上がった事が無いというクソ度胸をもっているので、危険が無いと判断すると放置するようです。そうですね。ここら一体の土地は、私自身大学が建つはるか前の高校生の頃から行き来する所でしたのでよく知っていますが、土地的な因縁の拗れている場所です。狭い場所で人が多く死にすぎた歴史は持っているせいかもしれません。
      • 1 fav

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    • コメントが怖い。人が多く死に過ぎた歴史とか。
      息子さんで一本小説ができそうですね。でも、身近な人はかえってネタにしにくいのでしょうか。かっこよくて、いいキャラになりそうですけど。
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    • 能上成之 さま
      ネタにしにくくはありませんが、本人の対応が一貫して、無視る・近寄らない・逃げるの3つなのでwww お話的には、これどーなのでしょうか??笑
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    • wwwwwwwwwなるほど(≧◇≦)
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    作者紹介

    • 緑山 咲夜
    • 作品投稿数:73  累計獲得星数:107
    • 雑食化が酷くなりつつ・・・。
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