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シリーズ:関西版ハーメルンの笛吹
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関西版ハーメルンの笛吹

作者:Koichi

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    ハーメルンの笛吹きを現代的リアリズムで描いた作品です。


    登録ユーザー星:0 だれでも星:0 閲覧数:290

    関西版ハーメルンの笛吹 0文字

     

    窓から差し込む夕日
    大テーブルに20数名の男たちが
    熱を帯びた会議
    ハーメルン町民集会場

    「けど、やっぱり約束の報酬は支払った方がいいんちゃいますか?」
    「俺もそう思うけどなあ・・・」
    「アホか。あいつただ笛吹いてただけやろ。ワシらどんだけネズミ
     駆除するために汗流したか覚えてるか?それがたまたま今結果出たん
     ちゃうんか?そんなんで金出すほうが間違ってへんか?」
    「せやせや!ワシは一銭も払わんで。払いたいヤツだけで、勝手に
     払ろとかんかいな。知らんで、ワシは。」
    「そんなこと言いないなや・・・ 集まった意味なくなりまんがな・・・」
    「とにかく、払うか、払わへんか、評決を多数決で取らなしゃあおまへんな」
    「では、評決を取ります。支払い賛成の人は、起立お願いします・・・」



    豪華応接室
    向かい合うソファー
    男二人が前傾で言い分を述べる
    「・・・というわけですねん。決してワシらおたくはんのこと疑ごうてるわけや
     おまへんねや。」
    「ええ音色聞かせてもらいました。町民のみんなもね、よろこんでましてんや。
     ええ曲聞けたゆうてね。」

    対する縦笛片手にダークスーツ、ジッと正面を見据え答える
    「で、・・・約束の報酬は、支払うつもりはない・・・そういうことですか?」


    「いえ、支払う支払わないゆう問題ちゃう思いまんねん。」
    「たしかに、勢いでそういう会話があったんかもしれまへんが、
     それは”死んでも酒飲みたいわ”みたいなもんですわ。
     ほんまにそうするかっていう話とはちゃいまんねん。
     死んだら酒飲めまへんがな ねえ(笑)」
    「せやせや。ほんまに。(笑)ま、そういうことで理解して頂きたいんやわ。」
    「いや、報酬と比べれば大した額やおもへんが、せっかくええ曲聞かせて
     もろたんで、謝礼はキチっとさせてもらおう思ってますんで。」


    「とにかく私との約束は破棄されるゆうことで受け取ってよろしいのやね?」


    「ま、そう取られてしまうならこっちも否定しようおまへんので、
     そう取ってもらってよろしいですわ。」
    「あと、その笛はね。一応、もう町では吹かんといて欲しいんですわ。」
    「またネズミ出たんかとか、逆にパニックなりますねん。」
    「すんまへんなあ。吹いてもろたり吹くなて言うたり。これも、町の管理の
     ためなんですわあ。えらいご迷惑かけてしもてるんは十分承知しとりまんねやで。」


    「わかりました。以後、もうこの町で吹くことはないでしょう。
     仮に今回の倍の報酬を積まれても私から断らせてもらいますから。
     私が笛吹くことなくても、どうなるかはわからんことですからね。
     では、この件からは、すっぱり手を引かせてもらいますわ。」


    「大丈夫、大丈夫。ワシらでなんとかしまっさいかい。」
    「また違う町で、その音色聞かせてやってくださいな。」


    「あなた方も、私のことよりも自分の町しっかり守ってくださいね。
     またこれに限らず問題は起こり得るのですから・・・」


    「・・・・(愛想笑)」
    「・・・・(愛想笑)」


    「起きるものを起こさないことはできないですからね(笑)
     すべては、起こったときにどうするかだと思います。
     では、失礼します」


    「・・・・(汗)」
    「・・・・(汗)」


    数日の時は流れた



    夕暮れ
    町のあちこちで上がる黒煙
    「そっちから炙り出してくれ!仕掛けは用意でけたある!」
    「よっしゃ!A区画封鎖した。水流せ!!」
    「ネズミがまた入ってきたぞ!!誰や!!東門封鎖してへんかったんは!!」
    「穴や!壁に穴あいてる!!蟻の仕業や。」
    「ハチや!ハチが来たぞ!!子供は家に避難させー!危ないぞ!!!」
    大人たちが、怒声を上げ走り回る

    窓から差し込む夕日
    大テーブルに20数名の男たちが
    悲壮な表情を帯び、会議
    ハーメルン町民集会場
    「なんでや・・・なんでまたこんなことなったんや・・・」
    「子供や・・・。子供に笛配って吹き方教えよったんや・・」
    「あいつは吹いてない・・・約束は守りよった。」
    「俺らが悪かってんや・・・ あいつの笛のおかげやゆうのは
     わかってたはずや。それを報酬をケチったばっかりに・・・」
    「先に報酬は支払ってもうてたら、よかってんや。反対があろうが
     なかろうが、そんなこっちの揉め事なんかあいつには関係ないんやから。」
    「それを評決とって、支払い拒否して・・・・。共済の金下ろしてでも、
     期日に支払うべきやってんや。あとの処理はワシらの問題や。
     ゆっくり回収していけばよかってんや・・・・」
    「どないする・・・ 連絡とれへんぞ・・・」
    「笛駆除連盟かなんか、タウンページ乗ってるやろ。そこに電話や。
     ワシがキチっと話つけたる。いくら約束破ったからゆうてこんな
     仕打ち許せるわけあらへん。訴えたる!!」



    「あ、もしもし、ハーメルン町民集会の者なんでっけど」
    「はい、あ、ちょっとまってください。ハーメルン??
     おたくさん、先日、うちの連盟員と揉めましたな?」
    「いえ・・・揉めたというか・・・」
    「報酬支払い拒否の報告あがってきてますんや。本来なら、私ら
     乗り込んで話せなあかんことですけど、始末つけたから、ブラックに
     だけ載せといてくれゆうて、ストップかかりましてんや。感謝しとき
     なはれや。私ら動けばそんな小さな町の予算どころの話やなくなり
     まんねやから。何人か死人出てるとこでっせ。」
    「死人・・・・・、ちょ・・・ちょっとまっとくんなはれ。
     今、あの、またネズミとかで、町えらいことなってますのや・・・」
    「そら、そうでっしゃろ。なんとかしなはれや。自分らで出来るんでっしゃろ?
     ブラックリスト載ってるからね、どないすることもでへんのですわ。
     ハーモニカ協会にでも電話しなはれや。」
    「すんません、もう一度、あの方に駆除お願いしたい思いまして。」
    「何寝ぼけたこと言うてまんねん。そんなこと通るわけおまへんで。」
    「いえ、報酬は先日の分とあわせてお支払いさせてもらおう思ってます。」
    「前の請求はナンボでしてん?」
    「200万ですわ。・・・・せやから、今回とあわせて500支払うつもりでおます。」
    「桁間違えとるんとちゃいますか?」
    「え?・・・」
    「ざっと見積もって5千万です。」
    「そんな・・・無茶苦茶ですわ。。なんでそんな金額・・・」
    「なんですか?おたくの個人意見での口答えしまんのか?
     では、あと仲介手数料1千万、諸経費2千万。
     計8千万明日夕方5時までに準備してください。」
    「すんません・・・ なんとかなんとかしますが・・・
     明日の五時っていうのが・・・・最善を尽くさせてもらおう思ってますが
     期日が・・・・」
    「ほんまに払う気はありまんのか?」「あります!」
    「言葉にもうウソはおまへんねやな?」「・・・そらその気持ちは・・・」
    「わかりました。今から融資してもらえるよう私から頭下げて頼んできますよってに。
     おたくの印鑑持ってすぐにこちらへ来てください。」
    「え・・・・」
    「では、そういうことで。段取り組んでます。2時間あったら来れますな。」
    「行くのは行けますが・・・・」
    「じゃ、来てください。待ってます。」

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    コメント

    • ……リアルすぎて言葉が出てきません。
      タグの『リアリズム』に惹かれて読み始めたのですが、現実の世知辛さをまざまざと思い起こしました。
      特に『死んでも酒飲みたいわ』や『…(愛想笑)』×2のくだりが秀逸すぎて、映像つきで脳内で再生されてしまいます。
      元々、童話のパロディが好きなのですが、中でも忘れ難い作品になりそうです。読ませていただき、本当にありがとうございました。
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    • ありがとうございます。ファンタジーと呼ばれるものがもしリアルに存在したならば、実はこういうことではないかなと思い書いた作品のひとつです。たとえば、妖魔の世界ならば、今で言う裏社会として見れば納得できますし。
      http://www.pixiv.net/member.php?id=4326215
      こちらにも作品を多数投稿しています。小説はユーザ登録しなければ見れないみたいですがもし、機会があれば暇なときにでもちょろっとご覧下さい。
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    • ご返信ありがとうございます。また、URLでのご紹介を本当にありがとうございました。ぜひ拝見させて頂きたく思います。今後ますますのご活躍をお祈りしております。
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    • こちらこそありがとうございました。
      http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1310728458&owner_id=2721296
      こちらが、mixiの作品リストURLで、途中作品を含め今まで全作品をアップしてます。
      コメント、本当にありがとうございました。やはり読んでもらえて感想をもらえるのが一番うれしいですね
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    作者紹介

    • Koichi
    • 作品投稿数:5  累計獲得星数:5
    • 我が道まっしぐら。目が離せない。
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