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シリーズ:ライバル会社のツンデレがきになります その後
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ライバル会社のツンデレがきになります その後

作者:名榛 孝

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
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    BL/年下攻め/社会人。「ライバル会社のツンデレがきになります」のその後、ちゃんとくっつくまで書く予定です。性描写有りますのでご注意ください。


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    ライバル会社のツンデレがきになります その後 2886文字

     

    「9回で登板してきっちり抑えてマウンドを去る!もう、超カッコよかった!」
    「へえ、そういうものなんだ。1回分しか投げないで良いんだから楽なんじゃないのーとか思っちゃうけど」
    「違いますって!あの、ここさえ抑えたら勝つって、みんながギラギラしてる状況で投げるって、どんだけだと!!」
    「確かになぁ、オレなら緊張で逃げそう」
    「もう、凄すぎるね。超あこがれる」
     かっこよかったなあ、としみじみ呟き、敦はぼすりとベッドに頭を預けた。未成年なら飲むなと諭す修一にねだって、缶ビール一本だけ目こぼしをしてもらった敦は、缶に半分くらい残していたが、試合の興奮もあってか大分出来上がっていた。 いかに見事な投球だったかを延々と語る様子はまさに酔っ払いだ。修一は敦の浮かれた様子を肴に飲みつつも、前回はかなり飲んでも変わらなかったのに差があるなと不思議に思う。というか、正直に言うと心配になる……わざわざ部屋まで来たってことは、今日は仕切り直しなんだよな?
     野球を観に行こう、と決まってから、修一は野球の勉強をしたが、同時にもう二つ、調べていた。ひとつは未成年者との性交渉に関する法的制約。これは国内において19歳は合法と確認した。もうひとつは同性間の恋愛について。もっと言えば、男同士のセックスについてだ。修一はこれまで、きわめてノーマルなセックスの経験しかない。あまり長く付き合えた彼女が居ないこともあって、男女間でもイレギュラーな行為はしてこなかった。前回は勢いで流れ込んだが、考えれば男同士でどうするのか知らなかった。予想はついたが、実際に調べてみて、若干引いた。とはいえ試したい気持ちもあって、修一は今日、すこし準備をしてきていた。
     しかし時は23時、場所は恋人の部屋、飲みだしてから約1時間。外に居たときはあれだけアピールしていた敦が、妙に節度ある距離を保ち手さえ触れていない。修一も楽しく飲みつつも、肩透かしな気分は否めなかった。
    「修一も楽しかったなら良かったです」
     白い肌をアルコールでほんのり赤くしながら笑う敦は可愛いし、そう言ってくれる気持ちが修一は嬉しい。だが落ち着かない。するんじゃないの、とは聞けない自分が歯痒い。
    「今度はさ、修一の好きなとこ行きたい」
     スノボとかやったことないから教えて、と敦は笑う。一緒に行ったら楽しいだろうと修一も笑った。休みを合わせて、夜中にレンタカーで高速を走って。普段なら少し面倒くさい旅程すら考えるだけでワクワクする。でも、今日欲しいのはそのワクワクではなくて、もっと直接な。
    「……修一、酔った?横になる?」
     口数の減った修一を、敦が覗き込む。自分こそ赤い顔をして酔っ払いはそっちだろうとか、もっとほかに言うことあるだあるだろうとか。修一は考えがまとまらなくて、ぐぅと唸る。確かに自分も酔っているかもと自覚した。そして、弾けるように言葉浮かぶ。なら、もういいじゃないか。
     酔いを確かめるため顔に近付いた敦の手のひらに修一は頬を寄せる。少し火照った肌に、もっと熱い敦の指が触れた。ほんの一瞬交わる視線。潤んで赤い敦の目元。浮かされたような勢いのまま、修一はその熱い指を掴んだ。思いきり引き寄せて、そのまま唇を重ねる。
    「どこか行くのは、まだ先でいいよ。……ここで」
     しよう、とは言えず代わりにぎゅっと抱きしめた。修一より華奢に見えるが、敦の身体は筋肉質で鍛えられている。洋服ごしに感じる猫科の獣のようなしなやかさに、修一の熱は否応なく高められた。興奮の反面、自分だけがこんな気持ちなのは嫌だと温度差を怯える心が覗く。それを振り切るように、修一は敦の首もとに顔を埋めた。浴びるように伝えられた敦の「好き」の言葉が修一をそうさせた。
     いきなり敦の腕がぎゅっと背中に回されて、一瞬息が詰まる。そのまま頭の後ろを支えられガッチリ抱き込まれ、修一は自分より強い力で抱きしめられる感覚を初めて知った。くそ、かわいい、と零れるように呟いた敦は抑え切れない雄の熱を籠もらせる。
    「オレ、もう途中で止まれる自信無いです。いいの?」
     顔は見えないまま、身体から言葉が響く。敦の声と鼓動が一緒に届いて、修一に緊張を伝えた。痛いほどの腕の力は緩まず、逃がすつもりはないと主張しているのに、まだ気遣う敦が愛しい。
    「……自分より年上の男が可愛いとか、普通無いよ」
    「普通とかいいよ。……嫌なら言って」
     ふてくされた声が身体に響き、修一は思わず微笑む。少し幼い様子が可愛い。そして申し訳なくもなる。年少者をこんな関係に付き合わせることに罪悪感を覚えた。
    「馬鹿、お前の心配してんの。敦が後悔しないならいいよ。……俺はしたい」
     言葉はそのまま本心だが、それを伝えることは単なる予防線だ。嫌な大人になったもんだと、修一は興奮の裏側で自嘲する。さっきから気持ちはぐちゃぐちゃだった。未成年にリスクを負わせたくない、自分が傷つきたくない、でも敦が欲しい。身体を繋げることの意味をこんなに考えたことは初めてだった。
     修一の逡巡をよそに、敦は抱きしめる腕の力をいっそう強くした。抱きたい、と耳元に囁かれ、応える間もなく唇が重なる。あ、コイツ慣れてやがる、と修一が冷静に考えたのは一瞬で、噛み付くように仕掛けられるキスに夢中になった。腰に回された腕に否応なく受け身のセックスを自覚し、ぞくりとする。未知への恐怖と罪悪感が、熱に浮かされて、次第に背徳の快感に変わってくるのを修一は感じた。
    「……嫌じゃない?大丈夫?」
     掌が服に忍び、修一の肌に触れる。前回のせいか慎重な敦はゆるゆると脇腹を撫で、修一はもどかしさに息を詰めた。熱い掌は添えられるだけで気持ち良かったが、もっと気持ち良いことを知った身体には物足りない。『準備』をしてきた身体の奥がチリチリする。焦れる気持ちのまま敦の上着を剥ぎとった。
    「っうわ」
    「こんなん邪魔だよ、もったいぶんな」
    「ん、ちょっと、待ってって」
     修一はそのまま敦のベルトに手を伸ばしたが、それは敦に捕まえられた。手首を抑えられ正面から向き合う。上から被さる敦の重さと熱と、真剣な目。視線を交わしたまま落とされたキスは、急性に進めようとした修一を咎めるようにしつこくて苦しかった。吐息ごと飲み込まれ、上顎をなぞる舌先に身体が疼く。お互いの熱を思い切り煽って、それでも敦は離さない。息苦しさと快感にぼうっとし始めた頃、修一はようやく解放される。それでも至近距離で見つめられたまま、額をゴツンと重ねられた。生理的な涙で滲んだ視界いっぱいに敦が映る。
    「……勢いでごまかすのとか、ナシで。ちゃんとオレに抱かれて欲しい」
     内心を見透かした台詞に似合わない、懇願するような声と顔。アンバランスが無性に可愛く思えて、修一は軽いキスを返した。
    「……うん、そのつもりだよ」
     再び抱き付いてくる腕に身体を任せながら、若いってずるいなと修一はふと思った。

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    • 名榛 孝
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