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シリーズ:マリモの人形劇
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マリモの人形劇

作者:Y平

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
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    <シナリオ形式>
     浩輔とマリモ、浩輔の先輩のウレタン先輩は同じ大学で人形劇をやっていた。人形劇で世界を目指すマリモだったがある日の人形劇の公演終了後、病気で倒れてしまう。数年後浩輔とマリモは結婚し、共同生活を送っていた。浩輔はマリモの治療費のためにブラック会社に勤め、マリモは闘病生活の傍ら、ウレタン先輩と組んでプロの人形劇師として活躍していた。浩輔が仕事に忙殺される中で、マリモとウレタン先輩は順調にプロ人形劇師としての道を歩んでいた。マリモは浩輔に人形劇をやらせたいが浩輔は仕事で精一杯。そんな中、プロとして初の舞台、長野いいだ人形劇フェスティバルに出場することとなったマリモだったが……


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    マリモの人形劇 13217文字

     

    1 保育園・廊下
       掲示板に「糸名大学人形劇サークル「マリモ」こうえん!」と書かれたチラシが貼ってある。
       お遊戯室の扉がある。


    2 保育園・お遊戯室
       人形劇のステージの後ろでマリモ(二十一)が手袋人形(ハチ♀)をステージの上に出して操っている。
       楽しそうに飛ぶマリモの人形。

    マリモ「ぶんぶんぶん? ハチがとぶぅ」

       ステージの後ろから糸繰浩輔(二十一)がハチ(♂)の人形を出す。
       浩輔のハチは激しく動きながらマリモのハチの周りを飛ぶ。

    浩輔「ねえねえみいちゃん! 今日は何して遊ぶんだーい?」

       ウレタン先輩(二十五)が音響機材をいじっている。
       浩輔のハチの後ろで、大きなミツバチの幻覚が楽しそうに動き回っている。
       子供達は目をこすって舞台を食い入るように見る。

    ウレタン「絶好調だな……浩輔君」


    3 保育園・庭・夕方
       マリモ、浩輔、ウレタンが園児達に囲まれ騒いでいる。
       タイトルイン「マリモの人形劇」。

    先生「本当に今日はありがとうございました」
    ウレタン「いやいや。僕らも楽しかったです」

       子供達が浩輔を囲んでいる。

    子供達「やーいヤキソバ頭ー」
    浩輔「うるせーこれは天パだ!」

       女の子がマリモに近づく。

    女の子「ねえマリモちゃん。おにんぎょうさん上手だねぇ」
    マリモ「でしょー。嬉しい事言ってくれるねえ」
    女の子「ねえ、マリモちゃんたちはぷろにな
     らないの?」
    マリモ「プロ? ちっちっち。あたしたちはねー。プロどころじゃないのよ」

    マリモ、ガッツポーズをする。

    マリモ「世界のみんなを笑顔にするハッピーな人形劇を作る! それがあたし達の夢なの!」
    女の子「ほえー」
    マリモ「ね! 浩輔?」

       浩輔、園児に髪を引っ張られながら苦笑を浮かべる。

    浩輔「マリモ監督についてくよ」

       マリモと園児達が「世界だ世界だー!」
       とはしゃいでいる。
       ニコニコそれを見るウレタン。

    マリモ「マリモ人形劇団の結成だー!」

       マリモはふらっと地面に倒れる。

    浩輔「マリモ?」


    4 浩輔の部屋・夕方
       ジャージを着た浩輔が家計簿をつけながらため息をついている。
       部屋の一角にマリモと浩輔の結婚写真がある。
       家計簿の横には「糸繰マリモ」と書かれた処方箋がある。

    マリモ「たっだいまー!」

       マリモとウレタンが部屋に入ってくる。
       ウレタンはたくさんの人形を抱えそれを床に置く。

    マリモ「へっへー。一万円ももらっちゃった」

       マリモ一万円を見せながら得意顔。
       浩輔は家計簿をつけながら、

    浩輔「おおー、すげえ! よかったなー」
    ウレタン「いやー、今日の子供らは食いつきよかったねえ」
    マリモ「ふっふっふ、世界進出の日は近いわよー」

       マリモはノートをテーブルに置く。

    マリモ「さあ次の脚本考えるよ!」
    ウレタン「ええ? 公演終わったばっかだよ?」
    マリモ「休んでるヒマはなーし。あたしらはプロなのです」
    ウレタン「まだプロじゃないっす」
    マリモ「口答えしないー」

       浩輔はにやけながら家計簿をつけている。

    ウレタン「じゃあさー、前やったハチの男の子のやつを変えてさー」
    マリモ「却下」
    ウレタン「はやっ!」
    マリモ「ウレタン先輩子供っぽいんですよ。もっと突飛なやつ」
    ウレタン「突飛なやつねえ」
    マリモ「かつ全世界に通じる」
    ウレタン「ええー」
    マリモ「ハリウッド的なハッピーエンド」
    ウレタン「ハードル高っ」

       マリモは横に転がっているゲーム機とドラクエの箱を見る。

    マリモ「じゃあさー、これは?」

       マリモドラクエのソフトを持つ。

    マリモ「ドラクエの勇者ってさー、死んでも教会で生き返るじゃない? あれを逆手にとる」
    ウレタン「それ子供ぽいんじゃ……」
    マリモ「先輩うるさい。日本のRPGが世界でどれだけ売れてるか」
    浩輔「海外ではドラクエあんま売れてないぞ」
    マリモ「うるさい。魔王に負けて何度も生き返る勇者。そのうち勇者はゾンビ化してくの。
     魔王を倒すまで絶対に死ねない! 名付けてゾンビ勇者!」

       ウレタン、かっこいい鎧をきたゾンビがうめいている様を想像。

    マリモ「でもねー、どう展開しようかねー」

       浩輔、家計簿に向かいながら

    浩輔「魔王を倒しても勇者死ねないってことにしたら? ずっと死ねないの」
    ウレタン「おお! 何それなんか深い! さすが浩輔君」
    マリモ「えー。なんでそう暗くなるかなあ。ハッピーな気分にならないでしょ?」

       浩輔の携帯に着信が鳴る。
       携帯に「会社・黒瓜」と表示。
       浩輔、席を立ち電話に出る。

    浩輔「もしもし」
    電話の声「またあのバカ社長がやらかした。今すぐ来るか死ぬか選べ」
    浩輔「はあー……りょーかいっす」

       浩輔電話を切りながら、

    浩輔「すまん、会社行く」
    ウレタン「ええ? マジで?」
    マリモ「ねえ、やっぱそれだと暗ーいエンディングにならない?」

       浩輔、スーツに着替える。

    マリモ「ていうか、浩輔も今度の公演は出てくれるんだよね?」

       浩輔はテーブルの薬を指差し、

    浩輔「薬、ちゃんと飲んどけよ」
    マリモ「ねえ! ちょっと」

       浩輔、鞄を持ち出て行く。

    ウレタン「あ、俺車で送ってくよ」

       ウレタンが追いかける。
       マリモ寂しそうな顔。


    5 ウレタン先輩の車・夜
       ウレタンが車を運転している。
       助手席に浩輔がいる。

    ウレタン「マリモちゃん、最近元気だね」
    浩輔「そうっすか」
    ウレタン「あのさ、マリモちゃん本当は浩輔君と……」

       ウレタンは浩輔のよれよれのスーツと
       ボロい靴を見る。

    浩輔「え?」
    ウレタン「あ。いや。えっと……もしあれだったらお金でも貸そうか」
    浩輔「何言ってんすか。金貸す前に大学卒業してくださいよ先輩」
    ウレタン「んまー君たち夫婦はほんと素直じゃない」

       浩輔笑っている。

    浩輔「そうっすね」


    6 魔王の城の外・夜
       おどろおどろしい魔王城の景観。
       黒い雲に稲光が光る。


    7 魔王の城・玉座の間・夜
       魔王と勇者が対峙している。

    魔王「ふはははは。よくぞ来たな勇者よ。お前が来るのを心待ちにしていたぞ」
    勇者「黙れ! お前のために人間がどれほどの苦しみを味わっているか、この勇者の剣の力。とくと見よ!」

       勇者、斬りかかるが魔王ひらりとかわす。

    魔王「短気でいかんな。もっと楽しもうじゃないか。時間はたっぷりあるぞ」
    勇者「こしゃくな!」

       勇者、しゃにむに斬りかかるが全て魔王にいなされる。


    8 魔王の城外・夜
       稲光とともに勇者の断末魔の悲鳴がひびく。

    勇者「ぬわーっっっ!」

       フェードアウト。


    9 オフィス・夜
       デスクが四つと社長の札が置いてある
       デスクの一つに黒瓜正雄(35)が座って西スポ(新聞)を読んでいる。
       デスクには娘(二)の写真があり、コーヒーの空き缶が四つ置いてある。
       浩輔がオフィスに入ってくる。

    黒瓜「おう」
    浩輔「なんかあったんすか黒瓜さん」
    黒瓜「あのバカが頭のおかしい仕様変更受けてきやがった」

       社長のデスク。
       黒瓜が仕様書を浩輔に渡す。

    浩輔「これ……いつまですか?」
    黒瓜「来週末までだと。今日中に仕様固めろ」

       浩輔、デスクに突っ伏す。

    浩輔「死にてえー何でうちはこうなんすか」
    黒瓜「これがプロってもんだわな」

       黒瓜は席を立つ。

    浩輔「社長は?」
    黒瓜「どうせキャバクラだろ」

       浩輔が突っ伏しながら仕様書を見ていると、会議室から爆音が鳴り響く。
       横に置いてある空き缶が震える。
       浩輔が会議室に行くと、黒瓜がエレキギターで演奏している。
       ギターと繋がれたアンプがずんずん震えている。

    浩輔「ちょ、何してるんですか」
    黒瓜「あ? なんだって?」

       浩輔うるさくて耳を押さえる。

    黒瓜「趣味だよ趣味! ホントは休みだろ今日は!」
    浩輔「趣味って。あんたこんなときに」
    黒瓜「うるせえな! お前はさっさと仕事しろよ!」


    10 魔王の城の外・夜
       おどろおどろしい魔王城の景観。
       黒い雲に稲光が光る。

    11 魔王の城・玉座の間・夜

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