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シリーズ:兄と俺の家庭事情
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兄がブラコンな家庭事情3

作者:こばと。

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
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    閲覧していただきありがとうございます
    読みづらいところや誤字脱字などあると思いますが、指摘していただければありがたいです


    水原視点というのは書く予定ではなかったんですが、書いていて一番楽しかったです
    水原は私の中で理想の大人なのでかっこよさが伝われば…と笑
    重いトーンが続いて筆も重いですが、のろのろと書いていきます


    登録ユーザー星:1 だれでも星:0 閲覧数:262

    兄がブラコンな家庭事情3 5209文字

     



    「そりゃあまた……急展開だな」
    「でしょう?」

    頬の緩みをあらわにしながら昨日のことを報告すると、水原は目を丸くした
    まぁ私だって驚きましたし、これが当然の反応でしょう

    「いろんな意味でびっくりだ」
    「いろんな意味、ですか?聞いてやらんでもないですよ」

    ふくみをもった水原のセリフを聞き返すと、水原は指をおりながら1つずつ述べた

    千草がそんな行為をすること
    それに私を使ったこと
    千草が私に好きと言ったこと
    そしてそれら全てを耐えて私が暴走しなかったこと

    「まぁそりゃあ、ろくに何年も理想のお兄ちゃんをやってませんからね。内心焦りましたし嬉しかったですしなにやらお祭り騒ぎでしたが、それを千草に晒すような無様な真似は私自身が許しません」
    「たいした根性だよ、お前。てっきり千草くんに好きなんて言われたら暴走して素を出すとばかり」
    「馬鹿ですねぇ…。そう言ってもらえたからこそ維持しなくてはならないでしょう」

    千草は昔に戻ったかのように私に抱きついて泣いた
    今朝なんか真っ赤にした顔で和室に来て
    『き、昨日は迷惑をおかけして…申し訳ありません、桔梗兄さん』
    と頭を下げてきて思わず口元が和らいでしまった

    「ま、それ聞いて安心したよ」
    「なぜですか?」
    「昼間っからこんなとこにきて満面の笑みでこんな報告されたら誰だって心配するだろ。お前が本性出して千草くん困らせるんじゃねーかってな」
    「本当に馬鹿ですね。私が千草を困らせるわけがない」
    「だったらいいんだが」

    本音は…すこし困らせてみたいとも思いますがね
    オナニーを見られて赤面する千草にあのままエロいことを吹き込んでみっちりしっぽり…とか、考えなくもなかったです
    ただお兄ちゃんとしての理性が勝っただけで
    そんな私の内心を見抜いたのか水原はため息まじりに

    「お前正直、千草くんならイけるだろ。つーかそこらの女より千草くんにがっつきそうだ」

    …正直Yesです
    ホモではありませんが千草ならば何事でも守備範囲内ですから

    「千草くんはまだ高校生…それもなりたてなんだから、くれぐれも手なんか出すなよ?いい兄貴でいてやれ」

    わかってますよ、そんなこと
    というか千草のことを一番考えているのは誰よりも私です
    誰になんと言われようと千草に負担などかけませんし、いらぬ心配というものです
    目でそう返すと、水原は苦笑して頭をかいた


    **** **** ****


    昨日はとんだ醜態を晒してしまった
    あんなところを目撃されたのもそうだが、泣きじゃくって慰めてもらった挙句好きだなんて口走ってしまった

    高校生にもなって兄に好き…だとか、気持ち悪すぎるだろっ!!

    と、今ならば過去の自分に説教したい
    よけいに気持ち悪がられるような真似をするなと
    なんせ兄を自慰のネタにしていたくらいだ
    そういう意味にとられてもおかしくない
    その…恋愛的な意味だと

    にしても、そんな状況で自分を抱きしめ続けた兄は偉大だ
    普通に気持ち悪いと思うだろうに、きっと俺を傷つけないようにああやってくれたんだろうな…
    兄の完璧人間っぷりを再確認した千草である
    だがしかし、今までと違って劣等感は少しも抱かなかった
    シンプルにそれが嬉しくて尊敬する…そんな感情だった
    まるで昔に戻ったみたいだなと懐かしくなる

    今朝勇気を出して桔梗兄さんの部屋を訪ねた
    『き、昨日は迷惑をおかけして…申し訳ありません、桔梗兄さん』
    それに対して兄はゆるりと口元を綻ばせて、気にしなくていいとだけ言った
    胸がぎゅっと熱くなった
    やっぱり桔梗兄さんと話せるのはすごく…幸せだ
    恥ずかしいし昨日に戻れるんなら確実に行動を改めるけど、あれのおかげで嬉しいこともあった

    桔梗兄さんに対してコンプレックスを持って距離を置いてたのはきっとすねてただけなんだよな…
    構ってほしくて、なんて、恥ずかしくて桔梗兄さんには言えない

    それを自覚してしまったら世界が明るくなった
    自分でふさぎこんでただけなんだというのもわかって、なんだか安心した
    放課後、軽い足取りで向かったのは駅の裏のカフェ
    うちから徒歩数分という近さで、何年か前からオーナーが変わった

    「いらっしゃい、千草くん」

    桔梗兄さんの幼なじみでもある水原悠貴さん
    お母さんがやっていたというこのお店を継いだそうだ
    水原さんから『放課後店に寄れないか?』とメールをもらって久しぶり来たが、小さい頃は桔梗兄さんに連れられてたびたび来ていた懐かしい場所だ
    何年も足が遠のいていたけど…

    「おひさしぶりです、水原さん」
    「相変わらず口調かたいな。ほら、奥入って待ってて」

    カフェの奥には小さな和室がひとつ
    ここはこのカフェのプライベートルームであり、桔梗兄さんと来たときによく使った
    ちなみに水原さんの自宅は別にあるらしく、桔梗兄さんも今はそっちによく飲みに行く

    「お待たせ千草くん。はい、コーヒーでよかった?」
    「大丈夫です。ありがとうございます」
    「はは、兄貴そっくり。ほんと育ちいいなー」

    そう笑う水原さんの顔は、相変わらず甘い
    兄は繊細で美人というのがぴったりハマる顔のよさだが、水原さんはタイプが違う
    なんというかフェロモンの出た…大人な感じ?はっきり言うとハンサムなのだ
    白い歯を輝かせた笑顔は少年のようなのに、どこか色香が漂っている
    少し見とれてしまった僕を気にも止めずに水原さんは

    「兄貴のことなんだけど、さ」

    と切り出した
    桔梗兄さんのこと…?
    それを聞くだけで背筋がすっと伸びる

    「千草くんは、桔梗が好きか?」
    「…はい、もちろん。兄のことは尊敬して」
    「いや、そうじゃなくてな?」

    水原さんは軽く手をふりそれを遮る

    「恋愛っつー意味だよ」

    ……ほわっつ?

    「はは、そりゃ戸惑うよな。すまん」

    戸惑…いますね、現在進行形で戸惑ってます
    えっと、僕が桔梗兄さんを恋愛面で好き…?

    「き、兄弟ですし…その…」

    ないないないない
    桔梗兄さんに綺麗な女の人ならわかるが、自分をそこに置くなど想像もつかない
    なにより兄弟なのだ
    そんな事考えていいはずもない
    ……って、自慰のネタにした分際でいえたことではないが

    「お?…顔真っ赤にしてるとこ悪いけど、兄弟だからありえねーの?」
    「……違いますか?」

    っていうか僕の顔は真っ赤なのか?

    「ふーん…兄弟だから、ねぇ」
    「それに仮に僕が兄さんを好きでも、兄さんみたいな完璧な人が僕なんか相手にしてくれませんよ」

    …いけない。
    本音だけど、この言い方じゃただ拗ねてる子供じゃないか
    そんな自分が恥ずかしくなってうつむくと、水原さんがくははっと軽快に笑った

    「完璧な人、なぁ?ははっ、そりゃあなんとも…くははっ」

    目のはしに涙を浮かべるほど笑っている
    水原さんからしたらやっぱり違うんだろうか
    なんせ水原さんはおしゃべり目的の主婦のたまり場であったこのカフェをお洒落な雑誌でも有名な人気店にまでした人だ
    しかも兄とは方向が違っても容姿は格段に優れているし、もしかしてこの人にとっては兄さんレベルが普通なのかもしれない

    「やっぱり水原さんはすごいですね…」
    「あ?…いや、そういう意味じゃねーよ、今のは。…っつーか千草くん」
    「はい?」

    首をかしげると水原さんは前のめりになって、にやりと笑った

    「さっきの言い方だと、千草くんのほうは桔梗とそういう関係になってもいいみたいに聞こえるぞ?」
    「え…」
    「それに、千草くんにとって兄弟だからありえねーけど、男同士っつーのは気にしてねーのな?」

    …そういえば、兄弟だからとしか僕は言わなかった
    だから水原さんはあの時意外そうな顔をしたのか
    たしかに普通に考えて、まず男同士だからだよなぁ
    水原さんはイタズラをする子供のようににんまりと口角を上げた
    …失言だった
    どんどん追い詰められるような感覚に焦っていく

    「み、水原さんは、なんでそんなことを聞くんですか?」

    追い詰められてつい質問を返した
    だが意外にもそれは水原さんのスキをつけたようで、水原さんは「あー…」と頬をかいた

    「…っとなぁ…えー…」

    しばらくそうして視線を泳がせる
    そして観念したように頬をかく手をおろした

    「悪い。余計な世話なのはわかってんだけどな。……暗くなってもアレだし、そろそろ帰りな」

    バツの悪い顔でそう促されて、僕は席を立った
    水原さんは結局理由を言わなかったが、本当になんでなんだろう

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    • こばと。
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