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シリーズ:修学旅行
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修学旅行

作者:fdsa7890

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    ヌルいTSF/ヌルいBL/ヌルいSF


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    修学旅行 1805文字

     

    「20XX年、突如T県S市F区において性染色体をホモに書き換えてしまう新型の細菌が発生した。
     症状の進行には個人差があるものの、感染すると早い者で数分、大方は数時間、長く掛かっても二日で肉体的に完全な女性と化してしまう。
     細菌は発祥地と症状にちなみ、"germ-f-XX"と名付けられた。

     空気を経由して感染するため防ぐ手立てがなく、政府は緊急対策としてF区の周囲に隔壁を築いて囲い込み、人の移動を禁じた。
     その間、生活必需品や食料は空から投下され、壁の中でしばし女だけの時間が流れた。

     この事件ははじめ全世界に対して脅威を与えたが、大きな混乱を招くことはなく、発生から一年を経ずに収束した。
     germ-f-XXの性質が明らかになるにつれ、この細菌が人間に大きな害をもたらさないことが判明した為である。
     理由は未だ不明だが、この細菌はF区内においてしか生存できず、感染者はF区内から完全に外に出ると一週間ほどで元の姿に戻ってしまう。
     人から人に感染することもなく、また生まれ以ての女性には全く影響を与えない。

     害がないばかりか、それまでこれといった特徴のない地方都市であったS市は新たな産業を得られたことに狂喜した。
     女体化を体験する為にF区を訪れる者、恒常的に女の姿でいたい為にF区内に居住する者、永久女体化の実現の為にF区内で例の細菌を研究する製薬会社、
     ほかgerm-f-XXにまつわるあらゆる思惑を持った人々が集まるようになり、S市は繁栄を極めた。
     なお、昨今の現代視覚文化業界において性転換を"germ-f-XX"と呼称することがT県S市F区に由来することは言うまでもない。」

    「へえ、詳しいんだな」
    「民明書房文庫の『日本性転換秘史』に書いてあったんだ。ま、当然の予習さ」
    「女になるなんてマジで想像できんよな。どーなることやら……」
     修学旅行のバスの中で、僕は隣席の俊明くんの話に耳を傾けていた。

     うちの男子校では、F区への修学旅行が伝統となっている。学校的には、真の「男」となる為には一度男でなくなってから男を考える必要がある、というタテマエらしい。
     修学旅行の項だけが女の子の写真ばかりになっている卒業アルバムを先輩に見せて貰ったことがある。
    「キヨ、おまえは向こう行ったらナニしたいんだ?」
     俊明が尋ねる。
    「女の子しかいねえんだろ?とりあえず風呂は覗きたいよな」
    「ハハハ、清彦らしいな」
     嘘だ。僕がずっと思い浮かべていることといったら、女体化にかこつけてトシくんに絡むことだけなのだ。
     日頃、ノンケである彼に自分を打ち明けることができず、もどかしさを募らせていた。女の子になってスキンシップできたら、僅かなりともそんな気持ちの慰めになるだろう。
     女体化には個人差があるそうだから、僕とトシくんの変化に時間差があることを期待せずにいられない。できれば、僕のほうが先に女になって彼の胸に飛び込んでみたい。

     そうこうしているうちに、有名な隔壁が見えてきた。バスは壁の下に開いているトンネルをくぐり抜ける。
    「さて皆さん、バスは今F区に入りました。早い方は今から女体化が始まります。ご注意ください」
     ガイドさんが言い終える前に僕の肉体が変化を始めた。
     
     平べったかった胸が学ランの下で隆起し、軟さと重さを増してゆく。
     手足の筋肉が静かにその量を減らし、骨格がムズ痒く蠢きながら小さくなってゆく。
     臀部は脂肪を豊かにたくわえ、髪は肩にかかるくらい伸びた。
     息子が股間に吸い込まれると下腹部の内側に向けて風船がふくらむような感覚が広がった。それがおしまいの合図だった。

    「やれやれ、germ-f-XXに対して一番敏感だったのはキヨらしいな」
     羨ましげにこっちを見るトシくんに、僕は抱擁をお見舞いした。
    「わ!なにしやがる」
    「女同士になっちゃう前にカップルごっこしてやるよ」
    「いやいやいや、俺は未だ男のままだし、後で嫌ってほど乳繰りあえるんだからとりあえず落ち着けや。ここ車ン中だしよう」
     真っ赤になって僕を押し戻そうとするトシくんに胸を押し付け、右手首を襟足に絡め、左手をそっと彼の股間に沿わす。
     今しがたまで自分にも付いていたのに、その硬さと熱が随分と懐かしく感じられた。
    (残りの時間でどれだけ男のトシくんにくっつけるだろう。女になってからのトシくんとはどうやって絡もうか……)
     黙り込んでしまった彼に寄り添いながら、僕はこれからの旅程の展開を楽しく脳裏に思い浮かべた……。

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