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シリーズ:KAPPA!
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KAPPA!

作者:ドナルドバーダック

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
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    お母さんのDVDが無くなった。犯人はお兄ちゃん。頭に引っ付けて遊んでいる。お兄ちゃんは仲間を増やし、行動はエスカレートしていく。果たして彼らの目的は?


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    KAPPA! 6928文字

     

    お母さんのディーブイディー

     これは、私が小学生だった頃の話しだ。何年生だったのかは忘れてしまった、ある春の日のことだった。
     私が家に帰ってくると、お母さんが居間でテレビの下の引き出しをひっくり返して、探し物をしていた。
    「ただいまー、何探しよるん」
     私はランドセルを机の上に置いて、お母さんの隣に座った。
    「うん、ちょっと韓流ドラマのビデオが無くなったんよ。アンタも一緒に探して。あ、あんた又机の上にランドセル置いて、止めてよ汚いな。早よ、ランドセル部屋に置いてきなさい」 私はランドセルを持って階段を上がり、自分の部屋にはいった。
     それから居間には戻らずに、そのまま友達に借りた漫画をランドセルから取り出して読み始めた。漫画のタイトルは「先生の奥様は小学生」という。クラスで流行りの少女漫画で、先生と生徒が実は結婚していて、クラスメイトにバレて脅され、不倫をしてしまうお話だ。気が付くと私は一気に漫画を読破していた。もう、七時になる。
    「おかーさん、晩御飯なーに?」
     階段を下りて居間に戻ると、お母さんはまだ、机の下をあさっているのだった。
    「あ、忘れてた。ちょっと待って」
     そういうとお母さんは慌てて立ち上がり、台所に駆けていった。その日の晩御飯はうどんだった。すぐできるからだ。私はうどんが好きなので、それでよかったけれど、麺類は晩御飯だと物足りない。夜中になって腹が減るのだった。

     その日、私は夜中に空腹になって目覚めた。
     今、何時ごろだろうか。コチコチコチ、私の部屋にある柱時計の音が聞こえる。もともと居間にあった古い時計で、私はいやっだったけれど、なぜか今は私の部屋に架けてあった。電気を着けて、部屋を出て階段を下りていく。
     一人で台所に立って、お水を飲んでまず喉を潤した。それから何か食べようと本格的に冷蔵庫の中を物色していると、後ろから物音がした。
     ――やっぱりうどんだけじゃ物足りないに違いない。みんな、お腹が減って食べ物を探しているのだ。どうせ、お兄ちゃんかお父さんか、それともお母さんに違いない。
     私が振り返ると、そこに案の定、お兄ちゃんが立っていた。頭の上にディーヴイディーが乗っかていた。
    「お兄、それお母さんのディーブイディー? お母さん探しとったよ」
     私がそれを指摘すると、お兄ちゃんは頭のディーヴイディーを手で触って、「うん、そうか」と言った。
     それから、私の横に立って、冷蔵庫の中を覗き込んだ。お兄ちゃんは暫くそこを眺めて、それから野菜室や冷凍庫を開けて物色し始めた。頭の上のディーブイディーが冷蔵庫の照明を反射して光った。野菜室の中にキュウリが一本あって、お兄ちゃんはそれを手でつかみ、洗いもしないでかじり始めた。
    「お兄ちゃん、それ美味しい? マヨネーズかけないの」
     私はキュウリをかじるお兄ちゃんを見ながら言った。ディーブイディーはまだ頭の上に乗っかったままだ。お兄ちゃんは何も答えずに、私の質問は無視して行ってしまった。
     お兄ちゃんは、冷蔵庫のドアも閉めずに行ってしまったので、冷蔵庫がピーピーとうるさく鳴った。私は振り返って、やれやれと冷蔵庫のドアを閉めた。
     それから私は、自分の食べる物をまた探し始めた。結局その日は、机の上に置いてあった食パンにチーズを乗せて焼いて食べた。お母さんのディーブイディーの事はそのまま忘れてしまっていた。
     
    見知らぬ同居人

     次の日、私は目覚めて学校に行く準備をして、朝ご飯を食べに階段を降りていった。
     朝ご飯は、納豆とお味噌汁だった。私が席について、ご飯を食べていると、お兄ちゃんが廊下を横切っていった。頭にはまだ、ディーブイディーを乗せていた。
    「あ、おかーさん、ディーブイディーあった?」
     目玉焼きを焼いていた、お母さんは「なあに? ディーブイディーって」と言った。私は、昨日あんなに探していたディーブイディーを忘れてしまったのかと、問いだたしたけれど、お母さんはそんなものは知らない言った。
     玄関を出ていく音がして、お兄ちゃんは朝ごはんも食べずに学校に行ってしまった。私は、目玉焼きも食べて、テレビの占いを見てから学校に行く。今日のエー型は中吉、新しい出会いがあるかも。

     それから私は小学校に行って、勉強をして寄り道せずに帰ってきた。本当はいつもは残って遅くなるまで男子とカクトリをするのだけれど、その日は雨が降り出してきたので大人しく帰ることにしました。
     そういえば、私は今日、借りた漫画を返すのを忘れてしまった。友達には悪いことをした。申し訳ない。
     
     家に帰ると、知らない人がお兄ちゃんと一緒に居間でテレビを見ていた。お兄ちゃんは頭にディーブイディーを乗せたままだ。お兄ちゃんの友達も頭に同じようにディーブイディーを乗せている。こんなのが流行っているのかな。
     私は、年上の人とはあまり話をしないので、挨拶もせずに部屋に引っ込んだ。昨日読んだ漫画が机の上に置きっぱなしになっていた。私は忘れないように、漫画をランドセルに突っ込んだ。結局、雨が降ったのだから、今日みたいな日は、友達に借りた大事な漫画を持っていかなくて良かったと思った。することも無いので、宿題をして、それからお腹も減ってきたので台所に降りていった。
     お兄ちゃんの友達はまだいて、食卓でキュウリをかじっていた。お兄ちゃんも一緒にキュウリをかじっている。
    「お母さん、今日の晩御飯って、キュウリなの」
     私が訊くと、「そんなわけないでしょ、私もキュウリなんていやよ。おなか減るもの」良かった、私の分はちゃんと作っているそうだ。お母さんもキュウリだけの夕食は嫌なのだ。
     それで、私はもうしばらく居間でテレビをみていると、お兄ちゃんと友達はキュウリを食べて、二階の自分の部屋に上がっていった。
     テレビは、私の好きな動物番組をしていた。カバの汗は赤いのだそうだ。それから、お母さんは餃子を焼き始めて、その匂いで凄くお腹が減ってきた。
     お父さんも帰宅して、三人で餃子を食べた。お父さんが、ビールを飲もうとして冷蔵庫を開けて言った。
    「おい、これ、どうしたんだ。こんなにキュウリ買い込んでどうするの」
     お父さんの声に、後ろを振り返って冷蔵庫の中を見ると、緑のキュウリがギッシリ詰まっているのが見えた。
    「ああ、それ、雄太とお友達が食べるんだって、別にいいじゃないの。好きにすれば」
     お母さんは答えて、お父さんはビールを開けながら、
    「何だ、最近は男でもダイエットするのか。こんなもん食ってもしょうがないじゃないか」と、ビールを飲みながらキュウリを一本かじって言った。
     その日から、お兄ちゃんの友達は私の家に一緒に住むようになった。

    パラボラと便器
     
     お兄ちゃんの友達が家に住み始めて、しばらくたった。二人は相変わらずキュウリばかり食べる。私は最近はあまりお兄ちゃんと喋らなくなっていたが、最近はお兄ちゃんの友達もいるので、まるっきり口を利かなくなっていた。
     お母さんは二人の真似をして、頭にディーブイディーを乗せ始めた。
    「おい、止めてくれよ。そういうの嫌味だと思うぞ」
     お父さんが自分の頭を気にして、お母さんに言った。
    「あら、いいじゃないの、キラキラしてちょとカッコいいし、お父さんは元から光ってるから別に必要無いわよね」と言った。
    「何だと、もういっぺん言ってみろ。俺が苦労してはたらいているとき、お前は頭にデーブイデーを乗っけて遊んでるのか」
     二人は喧嘩をし始めた。私は居間でテレビを見ていたので音を大きくして聞こえないようにした。だけどテレビの調子が悪い。さっきから止まったり、青くなったりする。
    「ねーお父さん、テレビ壊れたよ」
     お父さんに言ったら、リモコンをふんだくって、ボタンをあっちこち押しまくった。
    「ああ、なんだ。おかしいな。本当に壊れたかな。まだ一年くらいだろう。ハア、最近の電気製品は本当にダメだな」
     今度はテレビの後ろに回ってコードをいじくり始めた。しばらくお父さんがテレビと格闘していると、お兄ちゃんと友達が、キュウリを食べに降りてきた。
     お兄ちゃんの友達の頭には、家のパラボラアンテナが乗っていた。テレビが映らないのはこのせいだった。

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