upppiは縦読みコミック(タテコミ)・イラスト・小説が無料で楽しめるサービスです!

ようこそ!ゲストさん
シリーズ:ニートな俺が異世界に召喚された件について
閲覧数の合計:57

作品を編集する

  • シリーズタイトル・ジャンルの修正
  • この章を改訂する
  • この章を削除する
  • シリーズに作品を追加する
  • 表紙画像の変更

ニートな俺が異世界に召喚された件について

作者:三塚章

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    また、こんな物を書いてしまった……


    登録ユーザー星:2 だれでも星:0 閲覧数:57

    ニートな俺が異世界に召喚された件について 1486文字

     

    「よかった、無事に召喚できた」
     オレは、甘い女の子の声で目が覚めた。
     足元に、ピンクの髪を一つに結び、ドレスを来た美少女が大きな杖を持って立っている。
    今まで見たこともない子だった。
    「初めまして。私はティナともうします」
     甘い声の少女が言う。
     目が覚めたばかりでぼんやりしていた俺は、必死で現在の状況を把握しようとした。
     自室のベッドで眠っていたはずなのに、毛布も枕もなくなって、いつの間にか石の床に横たわっていた。そして体の周りを囲む魔法陣。
    「こ、これってもしかして……」
    「はい、私は魔法使い。あなたを、あなたの世界からこの世界へお呼びしました」
    「キタ! 異世界転生!」
     俺は思わず叫んでいた。
     ラノベやゲームで夢見ていたことがついに現実になるなんて! 死んでいるわけではないから、正確には転生とは違うけど。
    「あなたには、魔王を倒してほしいのです」
    「やっぱり!」
     ティナちゃんの説明によると、こういう事だった。
     この世界には、神と呼ばれる一族がいる。人間の物よりも永い寿命と、不思議な力を持っているという。
     魔王ルシーはその神一族の長の子供だった。神の長はルシーが生まれたとき、『この世界のいかなる者もルシーを傷つけることはできない』という祝福(ようは魔法のような物)を我が子に授けた。
     しかしルシーは、愛した人間が他の人間に殺された時から性格が歪んでしまい、人間達を滅ぼそうとしているらしい。祝福の撤回はかけた本人しかできず、ルシーの父親はすでに死んでしまったので事実上不可能。
    「つまり、この世界に生きる者には魔王ルシーを倒すどころか傷一つ負わせることはできないのです。どうか、手を貸してくれないでしょうか?」
     俺に断るの選択肢はなかった。さえないニートな俺だが、やっと自分のターンが回ってきたのだ。旅の途中で美少女に出会って、ハーレムを作るんだ!
    「おおおおお、俺でよければ、よ、喜んで!」
    「ありがとうございます!」
     ティナちゃんはにっこり微笑んだ。
     か、かわいい。これからどんな娘(コ)が出てくるかも知れないが、やっぱりティナちゃんが一番になるかも。早くあんな事やこんな事をしてみたい!
    「でも、俺は剣なんて使えないよ? 何か苦労しないで強くなれるチートなアイテムなんか……」
     そう言った時、ふいに近くで足音がした。
     青い鎧を着た青年がいつの間にか近付いていた。
    「君は……」
     ヒュッ、と空を斬る音がした。腕の付け根に、氷の糸を巻き付けたような冷たさが走る。どさりと音を立てて腕が床に落ちた。
     胸を床に打ちつける勢いで俺は倒れた。
    「もちろん、剣の腕もないあなたに戦ってくれとはいいませんよ。手を貸してくれるだけでいいのです」
     ティナちゃんが切れた腕に杖の先端をかざした。  
     メキメキと音をたて、手が真っすぐに、薄くなって硬直していく。爪が水飴のように伸び、また固まった。俺の腕は肌色の剣になった。
    「祝福の外にある、異世界の人間の腕で作ったこの剣ならば、ルシーを斬ることができるでしょう」
     ティナちゃんの声が少しずつ遠くなっていく。視界が隅から暗くなって、血が体を濡らすのが分かる。
    「しかし、向こうの世界の住人を連れて来て、勝手に殺すとは少し気がひけるな」
    「大丈夫ですよ、勇者様」
     笑みを含んだようなティナちゃんの声だった。
    「なるべく、向こうの世界に迷惑をかけない人物を選びました。向こうではいなくなっても誰も困らない人間です。そんな人間でも一つの世界を救えるのですから、きっと本望でしょう。勇者様、どうかご無事で」
     最後の力を振り絞って、俺は頭を持ち上げた。薄れていく意識の中で、ティナちゃんと勇者がキスをしているのがみえた。

    ←前のページ 現在 1/1 ページ 次のページ→

    1ページ目に戻る
    ▤ 目次ページに戻る


    お気に入りリストに追加 この作品を応援する

    応援ボタンを押す事で作品の★が増え、作者に「イイね!」を伝える事ができます。

    コメント

    作者紹介

    小説 ファンタジーの人気作品

    続きを見る