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シリーズ:【リーマン】真中くんのあまい毎日《続編①》
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【リーマン】真中くんのあまい毎日《続編①》

作者:木咲里々@J庭お07b

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
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    お菓子メーカーに勤めるお菓子大好き真中くんのお話……の続編。
    椎名さん《企画室室長》(39)×真中くん《新人》(23)の年の差お仕事ラブです。
    こちらから読んでいただいても大丈夫ですが、続編なので交際三ヶ月くらいです。7話くらいで終わる予定です。
    ※こちらはJ庭42にて刊行いたします。同人誌には番外編的が3本程+ペーパーSS等が入ります。
    ※同人誌刊行後、お話の前半はサンプルがてら掲載したままにしますが、後半は下げます。ご了承くださいませ。


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    【リーマン】真中くんのあまい毎日《続編①》 3162文字

     

    ■□■ 濃厚ガトーショコラ ■□■

     バスルームから出ると、ふわっとシトラスハーブの香りが漂う。そのことに気付いて…………少し照れてしまう。大好きな人と同じ匂いが自分から立ち上っている事実に、嬉しさと照れくささが込み上げる。
     そもそも、椎名さんのお家でお風呂に入ってるなんて、三ヶ月前までは想像もできなかったよな。
     そんなことをしみじみと考えながら、バスタオルで水滴を拭って、さらりとしたコットン素材のパジャマに腕を通す。このブルーのパジャマは先週に迎えたクリスマスに椎名さんからプレゼントされた物だ。
    『この家での真中専用な』
     そう言ってラッピングされた大きめの包みを手渡された。中にはこのパジャマと、食器類や歯磨きセットが入っていた。
     クリスマスを椎名さんの部屋で、二人きりで過ごしているだけでも奇跡みたいな出来事だと思っていたのに、プレゼントまでもらって、『いつでもこの部屋に泊まって欲しいから』と微笑まれて……俺は本当に一生分の運を使い切ってしまったんじゃないかと思った。もしそうだとして、これからの人生不運に見舞われ続けるのだとしても、お釣りがくると思えてしまう。
     憧れの会社の上司、椎名さんと恋人になってからもうすぐ三ヶ月が経つ。平日は上司と部下として接して、週末は恋人として過ごして……付き合ってからほぼ毎日のように椎名さんの顔を見ていることに改めて気付いて、このことを会社の女性陣に知られたらとんでもないことになりそうだと思った。本当にびっくりするくらい、椎名さんはモテるのだ。
    「お帰り。ちゃんと温まった?」
     リビングに戻ると、ソファに掛けてニュースを見ていた椎名さんが声を掛けてくれる。
    「はい、お先でした」
    「じゃあ俺も入ってこようかな」
     椎名さんはソファから立ち上がり、一旦自室に消えた。
    「湯冷めするなよ。寛いでて」
     椎名さんが座っていたソファに座っていると、肩に何か掛けられる。バスルームに向かう椎名さんを見送ったあと掛けられた物を確かめると、ボーダー柄のガウンだった。袖を通してみるが、椎名さんの物なので俺には少し大きかった。
     なんというかもう、なんだか堪らなくなって、一人なのをいい事に、俺は感情のままその場で手足をバタつかせる。
     かっこいい、優しい……大好き。何回言っても足りない。
     テレビはずっとニュースを流し続けていたけど、椎名さんが戻ってくる数十分間、俺は椎名さんのことばかりを考えていて、その内容をまったく覚えていなかった。



     就寝時、寝室のベッドサイドランプはつけられたままだ。
     幼少期にあった出来事から、暗闇と閉所が極端に苦手な俺は、そのどちらかの状況に陥るとパニックを起こしてしまう。
    淡いオレンジの光の中で、椎名さんとベッドに潜り込んだ。
    「寒くない?」
    「平気です」
     椎名さんの気づかいの言葉に返事をして、彼の方へと身体を向けた。すると椎名さんもこっちを向いていて、至近距離にある美貌に微笑まれてドキっと胸が高鳴る。
     交際を始めた直後はそれこそ始終ドキドキしっぱなしで、隣で息をするのも意識した。
    それがこうして枕を並べて眠っているなんて……。だけどそれは、椎名さんが緊張ガチガチ状態の俺を見かねて、様々な場面で気遣ってくれているからに他ならないことはわかっていた。
    『ゆっくりでいいよ。俺はずっと待ってるから』
     優しい言葉で、恋愛超初心者である俺のペースに色んなことを合わせて、俺が緊張せずにいられる空気を作ってくれている。
     とてもとても、優しい人。十六歳の年の差以上に、器の大きさを感じてしまう。
    「どうした?」
     不意にそっと、大きな手が俺の頭に触れる。
    「なんか悩んでる顔」
     優しく髪を梳かれながら、表情を指摘される。
     こんな素敵な人に、俺なんかでいいのかな。そんなことを考えていたら、それが顔に出ていたらしい。
    「ごめんなさい。こんなに幸せでいいのかなって、思って……」
     自分ばかりが幸せで、与えてもらってばかりで。俺はこの人のために何ができるんだろう。そんなことを思ってしまう。
     優しい手が愛しくて、俺は自分を撫でる椎名さんの指をきゅっと掴んだ。そのままじっと見つめ合って、無言の会話をして……椎名さんの綺麗な顔がゆっくり近付いて……。軽く触れた唇はすぐに離れた。
    「なあ、真中。ちょっと練習してみる?」
    「……え?」
     吐息が触れ合う距離で、囁くように問われた。
    「暗い場所でも平気でいられるようになる練習」
     椎名さんは身体を起こすと、俺を驚かせないようにゆっくり、覆い被さってきた。
     左半分にライトが当たった椎名さんの顔には濃い影ができていて、それがまるで彼を別人のように見せた。普段からも大人の男の色香を感じるのに、今はそれが十倍増しだ。
    「ずっとくっついてたら、真っ暗でも大丈夫?」
     柔らかい手つきで前髪を梳かれて、心臓がバクっと大きな音を立てた。
    「多分大丈夫……です、が……んっ」
     角度をつけた椎名さんの顔が近付いて、再び唇が重なった。だけどそれは、さっきとは違うキスだった。何度か啄んで、それから舌が触れて……おずおずと唇を開くと、椎名さんがゆっくりと入ってくる。
    「ん……ん、ぅ」
     触れ合う舌の感触に、室内に響く水音に、顔が燃えそうだった。
    指を吸われただけで飛び上がっていた最初に比べれば、キスはずいぶん慣れた……と思っていた。だけどやっぱりそれも、椎名さんが手加減してくれていたのだと思い知る。
    「嫌だったら、すぐに言って」
     舌をからめるキスですでにクタクタになっていた俺にそう言ってから、椎名さんはゆっくりと俺のパジャマのボタンに手を掛けた。
    「……ぁ」
     暗闇でも平気でいられる練習だと椎名さんは言ったけど、サイドランプは依然つけられたままだった。あの言葉がそのままの意味を持つものではなかったことは、いくらお子様で鈍い俺でもわかった。
     前がはだけられ、椎名さんの手のひらがゆったりと俺の皮膚の上を這う。
    「……っ、ん」
     くすぐったくて、少しぞわぞわして、そしてとてつもなく恥ずかしかった。椎名さんの唇や髪が肌に触れると、その感覚は更に強くなった。
    「……ぁ、あ、ぅ」
     ズボン越しにそっと中心に触れられて、妙な声が出る。形を確かめるようになぞり、きゅっと掴まれて、羞恥のあまり思わず両手で顔面を覆った。椎名さんは俺を励ますように手の甲に口付けてから、そのままそこを何度か扱いた。
    「っ、……んん」
     そして手のひらは一旦おヘソの辺りまで戻ると、ウエストのゴム部分から侵入する。下着の淵に指が掛かった瞬間、俺は叫んでいた。
    「ぁ、……ゃだっ」
     すると瞬時に進行する手が止まる。
     反射的に漏らした言葉を遅れて自覚して、俺は慌てて椎名さんを見た。
    「ごめんなさい、あの……俺……」
    「謝らなくていいんだよ。無理してするものじゃないから」
     椎名さんはそう言って笑って、乱れていた俺の衣服を整え始める。
    「ごめんなさい……」
     椎名さんを拒むつもりなんて少しもない。そういう対象として見てくれていることを実感して嬉しいと思うし、自分が椎名さんのためにできることがあるなら、それは願ってもみないことなのに。だけど実際そうなると思うと、怖くて仕方なかった。自分がどうなってしまうかわからないこと以上に、自分のすべてを晒した時、失望されやしないかと恐怖してしまう。
    「大丈夫。真中がしたくなった時にまたしよう」
     俺の衣服を直して、肩まで布団を掛け直してくれた椎名さんは、俺を安心させるように笑った。
    「おやすみ」
     俺を慰めるように頬に唇を落として、椎名さんは瞼を閉じた。
    「おやすみなさい」
     椎名さんの優しさに対する感謝、そして、申し訳なさと恥ずかしさと……未だひかない羞恥心や高揚感。様々なものが入り乱れて、そして隣で眠る椎名さんの気配を強く意識してしまい、その夜俺はなかなか眠りにつくことができなかった。

    《つづく》

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    作者紹介

    • 木咲里々@J庭お07b
    • 作品投稿数:31  累計獲得星数:375
    • BL小説っぽいものを書いています。
      J庭さんに出たり新人賞に投稿したりしています。

      他で作品を公開させていただいてたのですが、この度upppiさんも利用させていただくことに致しました(´ω`●)

      年下攻が大好物なのですが、なんだか最近はアラフォー攻ばかり書いている気がします。

      感想などいただけるととてもありがたいです。
      よろしくお願い致します(*´ω`*)
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      Blog:http://kiririkaru.jugem.jp/
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