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シリーズ:0-0 ラブ・オール
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0-0 ラブ・オール

作者:tokino

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    内向的な性格の北嶋千帆は、ひょんなことからテニス部に入り、勝ち気な性格でイケメンの琢磨周哉と出会う。
    最初は反発しあうふたりだったが、やがて惹かれ合い、結ばれようとした……
    その時、悲劇が起こる。いや、それは奇跡だったのかもしれない。

    ※この物語はテニス小説ではありません。あしからず。m(__)m


    登録ユーザー星:5 だれでも星:2 閲覧数:124

    0-0 ラブ・オール 47104文字

     

    ■プロローグ

    「チホ……オマエどーすんだ?」
    「え?何が?」
    「いつまでココにいるつもりだよ」
    「……えっと……もう少しいちゃ……ダメかなあ〜邪魔……とか?」
    「んなこたーない。ないけど……サ。そろそろ……だろ?……な?」

     春も終わりの頃。
     公園の片隅に一本生えた、年老いた桜の木の下で声がした。

    「シュウちゃん……このまま……ずっとこのまま……じゃダメなんだよね……やっぱ……」
    「ああ……それは……できない。できっこないサ」

     肩を並べるようにして座る2つの影……北嶋千帆と琢磨周哉。
     ふたりは同じ高校に通う同級生だった。
     ふたりは今、たどってきた道をふりかえっていた。
     これからたどるべき道を思っていた。

     物語のはじまりは桜咲く春に遡る……


    ■第一章

    ●春、晴れた日

    春の日、桜の花びらが街並をうすいピンク色に染めている。
    青空と白い校舎のコントラストが新しい生活の始まりを予感させていた。
    その日は、白金高校の入学式だった。
    式も終わり、教室へと向かう新入生の群れの中に北嶋千帆(きたじま ちほ)とその中学時代からの友達、叶江里子(かのう えりこ)はいた。

    「ね?ね?チホ〜部活どーすんの?また汗と雑巾みたいな匂いが染み込んだ剣道部とかじゃないでしょーねえ〜分かってる?虎穴に入らずんば虎児を得ず!よ?イケメンのいる部活に入らなきゃ彼氏を得ずなのよ!?」
    「う、うーん……わたしは……ちょっと、そーいうのは……いいかなって……」
    「イイワケナイ!でしょ!でしょ?ね?ね?ね?何言ってんのよ!少年老いやすく恋せよ乙女でしょ!」
    「エリちゃん……変わったね……」
    「な、なによ、いいじゃない。人は変わるものよ。そうじゃなきゃ……」
    「う、うん……」

    江里子の顔に影がさすのを見て、千帆は少しきまり悪そうに黙ってしまった。

    「それはそーと〜」

    江里子が話題を変えようと、くるりと後ろを向いたとき。
    誰かとぶつかってしまった。

    「きゃ あ、ご、ごめんなさい」

    それは同じ新入生の男子高生の4〜5人の一団だった。
    少しガラが悪そうな連中だ。

    「ん?ああ〜あれ?あれ?あれ?おまえエリじゃねーの?」

    それは江里子の知っている生徒だった。エリは彼らの顔を見るなり、表情が一変し暗い表情になってしまった。

    「おまえエリ??エリだよな?マサヤの愛人28号だっけ?」
    「ひゃはははは、28号はさすがにかわいそうっしょ。いいとこ5号くらい?」
    「でも、同じガッコだったんだなあ〜俺らとも仲良くしようぜ?」
    「いいね〜、お手てつないで行きますか?ひゃははは」

    江里子は完全にうつむいてしまった。

    「や!やめて!あんたらなんて知らないんだから!」
    「確かにな〜オマエ眼鏡やめたんだなーイメージ変わったぜ。でもさーそんなツレナイ態度でいいわけ?入学早々みんなにバラしちゃうぜ?いろいろとな!」
    「ちょ、ちょっと……そ、それはやめて」
    「じゃ、仲良くしようぜ。な?ひゃはははは」

    男子生徒は江里子の肩に手を伸ばし強引に肩を組んだ。

    「やめてください!エリちゃん嫌がってるじゃないですか!」

    見かねた千帆が叫ぶと、男子生徒達はいっせいに千帆のコトを睨みつけた。

    「あ?なんだと?オマエもエリといっしょなのか?」
    「俺達と仲良くしたいってか?ひゃははは」

    言いながら千帆の肩もおさえとうとした。
    他の新入生たちは見て見ぬふりで教室へ向かってしまい、廊下にはもう人影もまばらだった。

    「しーつれい〜ちょっと通してくれよ」

    その時、二つの影が現れた。

    「な、なんだおまえら!邪魔だ!ど、どけ!」

    男子生徒はとっさに、その影……背の高いふたりの生徒に吠えた。
    が、そのふたりは動じず、男たちの顔と江里子、千帆の顔を順に見た。

    「邪魔ってもなー、俺らも教室に行かなきゃやばいんだよ」

    ふたりのうち、少し背の低い方、城戸隆史(きど たかし)が口をひらいた。隆史は髪が短くやんちゃそうに笑っている。もう一人の男は、少し迷惑そうな困った顔で廊下の外に目をやっていた。

    「だ、だったら早く行けばいいだろーが!」
    「あーまーそうなんだが〜、彼女たち、俺らの連れなんだわ」
    「ウ、ウソつきやがれ!」

    体格もよく、落ち着いた雰囲気のふたりに対して、男子生徒達は明らかに動揺していた。しかしそこは多勢に無勢。二人を取り囲んで睨みつけた。
    が、さっきまで馬鹿らしいほどのニヤけ顔を振りまいていた隆史の顔がこわばった。

    「おい!てめー今なんつった?俺のコトを嘘つきだと言ったのか?いいか?俺が一番キライなのはウソをつくことだ。そして次にキライなことはウソをつかれることだ。おい!聞いてんのかよ!」
    「だ、だって俺らはこの女と同じ中学出なんだよ。だが、お前らのことなんてしらねーし。だ、だから……嘘だろってんだよ」
    「だーかーらー!ウソじゃないって言ってんだろ!な?周哉?」

    隆史はそう言いながら江里子の肩を抱き寄せ、もうひとりの男、琢磨周哉(たくま しゅうや)に目をやった。

    「な?周哉!周哉!」

    それでも動かない周哉に向かって三度ほど呼びかけると、やっとのことで周哉も手を伸ばし、まるで腫れ物にでも触るように千帆の肩に触れてみせた。

    「や、やっぱ嘘くせー。てめーら覚悟しろ!」

    荒っぽいことを心情とする男子生徒達は、入学そうそうナメられたらメンツが立たないとでも思ったのか、二人に飛びかかった。しかし……どちらかといえば、そーいった手荒なコトに興味なさそうに見えた周哉の腕に、男の手が触れた瞬間、その男の身体ははじき飛んでしまった。その男は豪快に飛び、仲間2〜3人を巻き添えにしてだらしなく倒れた。

    「あーお前らさ。その……いい加減にしろよ。た、隆史が、こう言ってるんだからさ。な?勘弁してくれよ。俺さ。こーいうの苦手なんだよ。な?」

    周哉がはじめて口をひらいた。

    「あーあ〜お前らしらねーよ?周哉を敵に回しちゃさ。女の子全員を敵に回すレベルだぜ?学園生活お先真っ暗になっちゃうよ?っと」

    と、隆史が周哉の言葉の上に言葉を重ねたあと、真顔になって男達を睨みつけると……

    ダーーーンッ!!!!

    壁を思い切り叩いた。
    それは、ものすごい音がした。その激しい音に驚いた男たちは咄嗟に跳ね上がり、すぐに逃げ出した。
    「お、お前ら覚えとけよ〜!」
    という、なんともお決まりの捨てゼリフを残して。

    「あ、ありがとうございました!先輩!」

    我に返った江里子がおもいきり隆史に向かって頭をさげた。

    「ん?先輩?いや、俺らも一年生だぜ?ピッカピカの!な?周哉?」
    「……もういいだろ。行くぞ隆史!」
    「へいへい〜パートナーの言うことには従いますよー」

    2人は……というか周哉は、江里子や千帆にはかまわず歩き出していた。

    「あ、あの……名前は?」
    「ん?ああー俺?俺はタカシ、城戸隆史。んでこの仏頂面は琢磨周哉。また、あいつらが絡んできたら言いなよ。俺さ、あーいうヤツら嫌いなんだよ」
    「あ、ハイッ」

    江里子は何度も何度もふたりの後ろ姿に向かってお辞儀をした。つられて千帆もお辞儀をしていた。

    「ひゃーカッコ良かったね今の人。ね?チホ」
    「う、うん……」

    江里子はすっかり元気をとりもどし歩き始めた。

    「私決めた!あの人のこと追いかける!」
    「エリちゃん……」

    千帆は江里子とマサヤという男の子との間にトラブルがあったことを知っていた。内容までは知らないけれど、なにか、とても良くないコトがあって、今、江里子がその痛みから立ち直ろうとしていることを知っていた。

    「うん。いいかもね。前を向かなくちゃ……ね」
    「でしょ?でしょ?だからチホも協力してよね!」
    「う、うん。分かった」

    だから、その思いを応援したい気持ちに間違いはなかった。


    ●白金高校庭球部

    「……やっぱり……私にはこういうのは無理かも……」
    「チホ!なに言ってるのよ!協力するって約束でしょ!」
    「そ、それはそうだけど……なんで私もテニス部に入らなくちゃいけないの?」

    千帆と江里子はテニスコートの隅にいた。
    ふたりはテニス部の体験入部に来ていたのだ。

    「だってほら!見てみなさい!あそこ、私の隆史くん、そしてついでにその連れの人もいるじゃない。隆史が、テニス部だってんなら私達もテニス部でしょ!」

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    コメント

    • コメントありがとうございます!
      ですね。こんなに登場人物多いの書いたこと無いかもしれません。
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    • 個性的なキャラクターがたくさんいて、それぞれの掛け合いが面白かったです。ただ、その個性差がもっと映えるようなストーリーラインだったら、さらによかったのではと思いました。
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    作者紹介

    • tokino
    • 作品投稿数:7  累計獲得星数:19
    • ボカロにラノベにLINEスタンプ。いろいろやってます。
      ラノベは「小説家になろう」なサイトでも書いてますが、upppiさんも好きです。なんか住み分けできそうですよねえ。
      いずれもよろしくお願いします!
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